五輪ハンド、笠原(聖光卒)はリザーブ 「やるべきことやる」

記者会見で意気込みを語る笠原=東京都新宿区

 日本ハンドボール協会は28日、パリ五輪に出場する男子日本代表14人を発表し、司令塔の安平(RKバルダル)やGK中村(豊田合成)らが名を連ねた。笠原謙哉(ホルドゥル、聖光学院高卒)坂井(大崎電気)水町(豊田合成)の3人がリザーブ要員となった。日本は2大会連続の出場。開催国枠以外では36年ぶりに出場権を獲得した。

 リザーブメンバーに選ばれた笠原謙哉は28日、東京都内で記者会見に臨み「自分がやるべきことを集中してやっていきたい」と意気込みを語った。笠原はチーム最年長。ほかの選手がけがなどで出場できなくなった場合に、交代選手として代表に帯同する。

 ―意気込みを。
 「自分がやるべきことを集中してやっていきたい。五輪で戦う相手は全て格上の相手。簡単な状況ではないが、後ろ向きではなく、しっかりと良いプレーをする姿を見せるために、良いエネルギーをチームに出すことが自分の役割だと思っている」

 ―東京五輪に続き2度目の代表入り。気持ちに変化はあるか。
 「パリ五輪はアジア予選を経て、自分たちの力で獲得した権利をもって出場するんだという気持ちが強い。自分が出場できるかはまだ分からないが、五輪を目指すというのは自分にとって最大のモチベーションだ。パリ五輪では、監督が要求する戦術をどれだけ徹底できるかが重要になると思っている」

 ―県民への思いを。
 「自分の置かれている状況とは関係なく、目標に向かって努力を続けていく姿というのは、必ず誰かが見てくれていると思う。そういうことを、自分を通して、特に子どもたちに感じてもらい、精いっぱいにやることを大事にしてほしい。そう思いながらいつもプレーしている」

 かさはら・けんや 福島市出身。聖光学院高時代に19歳以下(U―19)日本代表に選ばれ、東海大から日本ハンドボールリーグ(JHL)のトヨタ車体入りした。2021年の東京五輪では代表に選ばれ、日本の33年ぶりの勝利に貢献した。五輪後は欧州のチームに移籍し、アイスランドやポーランドのチームでプレー。昨年10月のパリ五輪アジア予選では日本の勝利に貢献し、ソウル五輪以来36年ぶりとなる五輪の自力出場をたぐり寄せた。

© 福島民友新聞株式会社