手足口病の感染広がる 埼玉県が流行警報、2年ぶり 「手洗いで予防を」 1歳が患者の5割占める

県が「手足口病」流行警報 2年ぶり、手洗い呼びかけ

 埼玉県は26日、手足口病の県感染症発生動向調査で、17~23日の1医療機関(定点)当たりの報告数を7.04人と発表した。国の定める警報の基準値である5人を超えたため、流行警報を発令した。県の発令は2年ぶり。

 手足口病は、口の中や手のひら、足の裏や足の甲などに水疱(すいほう)性の発疹が出現するウイルス性の感染症で、潜伏期間は3~5日。感染経路は、せきやくしゃみによる飛沫(ひまつ)感染、接触感染、便と一緒に排せつされたウイルスが口に入る糞口(ふんこう)感染などがある。

 乳幼児を中心に夏に流行する傾向があり、同調査の年齢別報告数では、1歳が罹患(りかん)患者全体の約5割を占めている。乳幼児が集団生活をしている保育施設などでは、感染が広がりやすいので注意が必要。

 予防にはマスク着用によるせきエチケットや小まめな手洗いが有効。家族や周囲の人が罹患した場合は、看病後に流水とせっけんでの洗浄を十分に行い、タオルの共用はやめる。

 今後も県内で流行する可能性が高いため、県感染症対策課の担当者は「手洗いなど予防に努めてほしい」と話した。

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