島原半島観光連盟の使途不明金問題 元職員を刑事告訴 業務上横領容疑で

 一般社団法人「島原半島観光連盟」(島観連、相川武利会長)の使途不明金問題で同連盟は28日、業務上横領容疑で元職員の50代女性を島原署に刑事告訴したと明らかにした。5月2日付。
 長崎県島原市であった総会で示された2023年度特別勘定には「横領問題回収金 829万7755円」と記載。昨年8月に発表した計約330万円よりも上回っていることが分かった。
 事務局は「女性から連盟の口座に800万円超振り込まれた。全体でいくら横領されたかは判明していない」としている。相川会長は「使途は分からない。我々の調査には限界があり、捜査で明らかにしてほしい」と語った。
 同連盟によると、女性は2017年度から1人で経理を担当。19~21年度に、会計チェックを依頼していないのに、税理士費用として計99万円を計上し横領。昨年3月には業務委託したことがある男性事業主の個人口座に、新たな委託はないのに230万円を振り込んだ。同連盟によると、ほかにも複数の使途不明金が分かったという。
 同連盟は島原半島3市から負担金約1300万円ずつや県の補助金などを受け、23年度の収入は前期繰越金含め約7200万円。

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