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【天気を知って 備えよう!】梅雨前線×台風 最強タッグで 大雨に
さまざまな災害がありますが、「土砂災害警戒区域」「土砂災害特別警戒区域」が全国で最も多い広島で注意したいのが水害。2018年の平成30年7月豪雨(西日本豪雨)が記憶に新しいところです。水害は、地震とは違って天気予報を見ることである程度予測が立てられます。梅雨から夏は一年で最も雨が多い時季。気象予報士で防災士の波田健一さんに広島の雨事情や天気予報の見方を聞きました。(ライター/髙山由美子)
2018年7月6日から7日(※)にかけて発生した線状降水帯のイメージ。数日前からの長雨に短期間の大雨が加わり、災害が発生しました。
(※)平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
線状降水帯とは?
分かりやすく言うと、積乱雲(入道雲)が一列に並んだ状態のことを言います
地球の温暖化などが原因で短時間強雨が増加
最近、毎年のように大雨が降っていると感じませんか。「実は大雨の頻度が増えています。原因の一つは地球の温暖化です。気温が上がると地面の水分が蒸発して空気中の水蒸気となり、蓄えられます。その暖かい空気(高気圧)に冷たい空気がぶつかると、蓄えられた水蒸気が雨雲(積乱雲)に変わり、一気に雨が降るという仕組みです。梅雨は梅雨前線を境に南からの温かく湿った空気と北の冷たい空気がぶつかりやすいため、大雨が降りやすくなります」とのこと。
ですが、年間の降水量は変わっていないのだとか。「地球上の水分量は基本的には変わりません。しかし、前述のように温暖化が原因で短時間で強い雨が降ることが増えました。今後、すぐに温暖化が収まることはないため、あと数十年は〝ひどい雨〟が増えると思われます。また、広島の地盤は真砂土(まさど)からできている所が多く、大雨で大量の水を含むと崩れやすいのが特徴です。6月下旬から7月上旬は最も雨が降りやすい時季で、台風が来るとさらに大雨に。注意してください」
広島は2年に1度
災害級の大雨に見舞われる?
広島の最近...
9/1は防災の日 地震対策10アイテム 関東大震災から100年【8/25号特集】
今年の9 月1 日は関東大震災から100 年。いつ起こっても不思議ではないと言われている「南海トラフ巨大地震」が発生した場合、穏やかな瀬戸内海が津波に変身し、広島県でもかなりの被害があると想定されています。そこで、どのような物を備えておけばいいか広島県危機管理監みんなで減災推進課に聞きました。
(ライター/髙山由美子、イラスト/古江紗也)
南海トラフ巨大地震が起こったら…
広島県でも大きな被害を想定
●津波で亡くなる人約14000人
●建物が壊れて亡くなる人約1000人
南海トラフ巨大地震を想定した「ひろしま自然災害体験VR」
https://www.youtube.com/watch?v=7KvoXvH5aFc
【命をつなぐ食料】
水/ 1 人1 日3 ℓを目安に最低でも3日分以上用意
食料/常温で日持ちする食料を備える
カセットコンロ/ライフラインが止まっても調理ができる
【枕元に準備】
スリッパ/ ガラス片などの上を歩きやすいように
ホイッスル/ 部屋に閉じ込められたら笛で居場所を知らせる
懐中電灯/ 停電する可能性があるので各部屋に準備
【衛生品】
簡易トイレ/ トイレが使えないときに便利。トイレットペーパーも忘れずに
除菌シート/ 衛生面の不安を払拭
救急セット/ 絆創膏や包帯、常備薬など
【情報収集】
ラジオ/ネットが繋がらないときに活躍
普段食べたくなる食料を備蓄
災害時のストレスの原因の一つが食事。「普段でも食べたい」と思えるおいしい缶詰を備えるのもお薦めです。※写真は同課職員の缶詰
みんなで減災推進課のHPで防災グッズを紹介
https://www.gensai.pref.hiroshima.jp/prepare/
非常時でも普段の暮らしに近付けてストレス軽減
いつもの物をもしものときに
防災グッズに力を入れているカインズ広島LECT店に、お薦めの防災グッズを聞きました。
「わが家に必要な防災グッズリスト」を作り、日頃使えて非常時にも役立つ物をそろえませんか。
■フェーズフリー
日頃使っている物...
9月1日は防災の日 旧耐震住宅は要注意 命を守る住宅に
9月1日は防災の日。阪神・淡路大震災の犠牲者の約9割は、住宅の倒壊などによるものだとか。住宅の耐震化が大きな課題です。中でも昭和56年(1981年)5月31日以前に着工された住宅は旧耐震基準で建てられているので要注意。広島県や広島市などの補助制度があるので、命を守るために住宅の耐震化を考えませんか。
「西日本は地震が少ないと思われている方が多いかもしれませんが、東日本大震災後、鳥取県や熊本県、大阪府、先日は石川県でも大きな地震が起きています」と話すのは広島県土木建築局建築課建築安全担当の職員。よく耳にする南海トラフ巨大地震は、過去の地震発生頻度からするといつ起こっても不思議ではありません。
国としては大きな地震が起こった後などに住宅の耐震基準を変更。昭和53年(1978年)の宮城県沖地震で家屋倒壊の被害が甚大だったことから、昭和56年に建築基準法が改正され、同年6月から耐震基準が厳しく引き上げられました。また、阪神・淡路大震災後には「建築物の耐震改修の促進に関する法律」が定められ、全国的に耐震化への取り組みが進められているそうです。
広島市域にある活断層などの位置図。①と②は震源が海域に位置するため、津波による被害も想定されています※広島市の地震被害想定(平成25年度、広島市)より
震度6強でも倒壊しない住宅に
広島県では住宅の耐震改修に関わる補助制度を設け、耐震改修や、耐震化を目的とした建て替えなどに利用できます。「広島県内には旧耐震の住宅が約18万〜19万戸あり、いずれも人が住んでいます。新耐震基準は、〝人の命を守る〞のが大前提。耐震化工事や耐震化を目的とした建て替えで、震度5強では損傷しない、震度6強では倒壊しない住宅になります」と同職員。
広島市でも「広島市住宅耐震改修補助制度」を実施しています。補助金は最大50万円。今年度はあと1戸分空きがあるそうです(8月19日時点。先着順です)。広島県も県内8市...
これからの季節は大雨に注意 水害を想定した「防災クイズ」
大雨が降りやすい季節になりました。広島は毎年のように水害の危機にさらされています。そこで、水害を想定した「防災クイズ」を実施。クイズをしながらわが家の防災対策を見直しませんか。(取材協力/広島市危機管理室災害予防課、広島県土木建築局砂防課、ライター/髙山由美子、イラスト/杉山なづき)
「防災クイズ」検定は一番下にスクロールを
【Q1】土石流の前触れ現象。川が濁り、[A] が流れてきて山鳴りがする。[B] のニオイもしてきた。A とB に入る正しい語句の組み合わせは?
❶[A]多量の水 [B]下水
❷[A]流木 [B]土
❸[A]流木 [B]下水
【Q2】水害時に避難するときはどのような格好をしたらいい?
❶ 傘をさして長靴をはく
❷ 何をしてもぬれるので、普段の格好でサンダルをはく
❸ レインコートを着て運動靴をはく
【Q3】家が床上浸水などの被害にあった場合、被災後、何をするべき?
❶ 家の被害状況を記録するため、建物の全景や浸水した場所、被害箇所の写真を撮る
❷ 生活を再建するため家全体をすぐに掃除し、家具なども片付ける
❸ 壊れた場所などをすぐに修繕してキレイにする
【Q4】必ず避難しなければならないのはどの段階?
❶ 警戒レベル5「緊急安全確保」
❷ 警戒レベル4「避難指示」
❸ 警戒レベル3「高齢者等避難」
❹ 警戒レベル2「大雨・洪水・高潮注意報」
【Q5】車を運転中に大雨が降り、車を置いて避難しなければならなくなったら、どのようにするのが正しい?
❶ ドアをロックして安全な場所に避難する
❷ 鍵を抜き、ドアをロックせずに避難する
❸ 鍵を車内に置いたまま、ドアをロックせずに避難する
❹ 外に出るのは危ないので車内にいる
「空振り」ではなく「素振り」
「以前参加した防災イベントで、来場者に〝どのタイミングで避難をするべきか〟と聞いたところ、正解者が1割しかいませんでした。周知させていきたいですね」と広島市危機管理室災害予防課の渡邊初一さ...
災害時の「防災ボトル」防災士1年生の編集部員が作ってみた!
「防災ボトル」をご存じ? 災害など万一のことが起こった際に〝あったらいいな〟と思う物を入れたものが防災ボトルです(ポーチなどでも可)。2018年の「平成30年7月豪雨」では帰宅困難者がたくさんいたと聞きます。そのようなときに防災ボトルがあれば助けになったかも。今年も出水期に入ります。昨年12月に防災士資格を取得した編集部員が「マイ防災ボトル」作りに挑戦。必要な物は一人一人違うので参考にしてみて。天候が気になるときにペットボトル感覚で持ち歩いたり、車の中に入れておくなどして備えておきませんか。(ライター/髙山由美子)
編集部の防災ボトルの中身
❶ミニライト ❷笛 ❸ビニール袋 ❹圧縮タオル ❺現金 ❻ようかん ❼アルミブランケット
動画サイト「リビングひろしまチャンネル」で詳しく紹介
https://www.youtube.com/watch?v=pcFvxcnhtLo
あなたは何を入れる?
子育て中の人や持病がある人など、防災ボトルに入れる物は人によって異なります。広島県のサイトで防災グッズ一覧を紹介。「携帯」「持ち出し」「備蓄」に分かれ、必要な物が一目で分かります。これを参考に自分に必要な物をチェックしてみては。
https://www.gensai.pref.hiroshima.jp/prepare/goods.html
広島県が紹介する防災グッズ一覧
防災士1年生
編集部員のあったらいいなリスト
■リスト1:水害に対抗!圧縮タオル
広島は水害が多い地域。4年前の水害時、大雨に降られてタオルが欲しいなと感じたので、「圧縮タオル」を入れることに。広島に「圧縮タオル」のメーカーがあるのをご存じ? ㈱光(本社:広島市)にはユニークな圧縮タオルがズラリ。今回は「安全安心」と型押しされたお守り型の圧縮タオルを入れました。
株式会社 光のHP
http://www.pre-hikari.co.jp/
■リスト2:腹が減っては…糖分補給で乗りきる
水害で交通機関の運行が乱れたら、帰宅までに時間がかかることも。私の場合、おなかが空くとイラ...
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。