世帯年収400万円だけど、憧れの「ミニクーパー」が欲しい! 貯金が「300万円」あれば、維持費も含めて家計的に問題ないでしょうか?

MINIが人気の理由

BMWが発売している輸入車であるMINIは、日本でも高い人気を誇ります。日本自動車輸入組合(JAIA)によると、2023年の外国メーカー車モデル別新車登録台数は「BMW MINI」のMINIが第1位で、2016年から実に7年もの間、不動のトップに君臨しています。MINIの人気ポイントとして以下が挙げられます。

__●デザイン性に優れている
●純正アフターパーツが豊富で、自分好みのカスタマイズができる
●輸入車だが、比較的手の届きやすい価格帯
●リセールバリューが高い
●乗り心地がよい__

デザインやサイズ、性能はもちろん、カスタマイズ性の高さや手が届く価格帯であることも人気を後押ししていると考えられます。

ミニクーパー購入にかかる費用とは?

では実際にMINIを購入する場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。今回はミニクーパーを購入すると仮定します。以下はすべて2024年6月26日時点の情報です。

MINIの公式サイトによると、MINI COOPER(3-DOOR)Cの購入価格は税込396万円~となっています。カスタマイズする場合はさらに費用がかかりますので注意しましょう。また中古車の場合は、年式や走行距離などにより価格は変動しますが、120万円前後から購入が可能です。

今回300万円の貯金でミニクーパーを購入できるかという疑問に関しては、中古車であれば購入できる可能性が十分あるといえるでしょう。

ミニクーパーを維持するのにかかる費用

次に年収400万円で車を維持できるかを確認していきます。総務省の2023年の家計調査によると、勤労者世帯の自動車等維持費の年間支出額は二人以上世帯で24万9924円、単身世帯で11万5797円となっています。主な項目の平均支出額は図表1のとおりです。

図表1

総務省統計局 家計調査(家計収支編)二人以上の世帯・単身世帯 詳細結果表 年次 2023年を基に筆者作成

あくまで1年間の平均支出額ではありますが、二人以上の世帯で約25万円、単身世帯で約12万円の支出があると捉えておくとよいでしょう。

ただしMINIなどの輸入車を購入した場合、車両保険が高くなったり、修理費用などがかさんだりする場合が考えられます。あくまで前出の金額は参考程度にとどめ、維持費を多めに見積っておきましょう。

年収400万円で車を維持するのはきつい?

それでは世帯年収400万円の人が車を維持するのは可能かどうかを計算してみましょう。一般的に額面給与から約75~85%が手取りとなるため、ここでは毎年約320万円の世帯収入があると仮定します。

車の維持費を含めた生活費については、総務省の同データの勤労者世帯を参考に見ていきます。二人以上の世帯の毎月の平均消費支出額は31万8755円、単身世帯の毎月の平均支出が18万2113円となっており、年間にすると二人以上の世帯は年間約380万円、単身世帯では約220万円です。

年間収入が約320万円だとすると、二人以上の世帯の場合は赤字になってしまいます。一方、単身世帯の場合は約100万円の資金の余裕があるため、車の維持費を確保できる可能性が非常に高いといえるでしょう。固定費を確認し、資金に余裕があるようなら購入を検討してみるといいかもしれません。

家庭の支出状況を確認してミニクーパーの購入を検討しよう

今回はミニクーパーの購入価格および車の維持費について解説しました。ミニクーパーは、新車で約400万円から、中古車なら120万円から購入可能です。

さらに車の平均的な年間維持費は、二人以上の世帯で約25万円、単身世帯で約12万円となっており、輸入車のミニクーパーの場合はさらに維持費がかかることが想定されます。年間にかかる費用を計算したうえで、自分の年収で維持費を捻出できるのかを十分確認しましょう。

出典

ビー・エム・ダブリュー株式会社 MINI COOPER (3-DOOR) C
日本自動車輸入組合(JAIA) 外国メーカー車モデル別新車登録台数順位の推移(暦年)
総務省統計局 家計調査(家計調査編)二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年
総務省統計局 家計調査(家計調査編)単身世帯 詳細結果表 年次 2023年
総務省統計局 家計調査報告(家計調査編)2023年(令和5年)平均結果の概要

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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