「学園アイドルマスター」花海佑芽を応援したいライターが彼女の魅力をあふれるぐらいに紹介――姉思いだからこその勝ちへのこだわり

バンダイナムコエンターテインメントがサービスを行っているiOS/Android向けアプリ「学園アイドルマスター」(以下、「学マス」)。本稿では、ゲーム中でプロデュースができる「花海佑芽」にスポットを当てて紹介していく。

「学マス」はアイドル養成学校「初星学園」を舞台に、プロデューサー科に入学したプレイヤーは、スカウトしたアイドル科の生徒をプロデュースしていくゲーム。その内容やプロデュースの流れについては、先行プレイ記事が掲載されているので、そちらを参照していただきたい。

ちなみにこちらの記事は、サービス開始前に9つのメディアが、サービス開始時にプロデュースできる9人のアイドルをそれぞれ紹介する形で行われ、Gamerでは「花海咲季」をプロデュースする内容となっていた。そしてこの取り組みと記事こそが、本稿の遠因になっている。

なお本稿では、佑芽におけるTrue Endや親愛度にひもづいた個別ストーリー終盤の核心的なネタバレは避けているものの、そこに至るまでの過程を描いた個別のコミュや、サポートコミュの内容には踏み込んで触れているため、その点はご留意いただきたい。また、ゲームシステムや攻略要素については触れていないということも付記したい。

■「佑芽の個別記事がないのはもったいない」

佑芽はアイドル科に入学する補欠合格の新入生。咲季の妹であり、ライバル的な立ち位置となるアイドル。サービス開始時からゲーム中にはいたるところで姿を見せており、サポートカードのイラストやコミュ、さらには咲季をプロデュースしていくなかでのストーリーにも、ライバルとして紹介されさまざまなシーンで登場する。

特にアイドルの個別ストーリーとは別に展開される「初星コミュ」の第1話と第2話では、佑芽が桜並木を走り、そして初星学園の門をくぐり、プロデューサーに出会って自己紹介をし、プロデューサーにアプローチをかけるシーンが描かれている。

さもメインヒロインのように登場し、運命を出会いを果たしたような佑芽の姿があるものの、咲季のプロデューサーということで、プロデュースを断る流れとなっている。公開当時は「えっ」と思うぐらい、インパクトもあるコミュとなっていた。

その後、サービス開始から約2週間後の6月1日からプロデュースが可能となった。筆者は佑芽のプロデュースを行ったあと、魅力を感じてSSR 「【The Rolling Riceball】花海佑芽」を入手して再度プロデュースし、そして前述の先行プレイ記事や初星コミュ第1~2話のことを思い返して、思うところがあったのと同時に感じたことがある。

「こんなに輝いている佑芽の個別記事があってもいいんじゃないか……」

補欠入学で、入学式は大遅刻。そして追加実装のタイミングからして“遅れてやってきた初期実装アイドル”と思えるのも佑芽らしいと言えばそうなのだが、わずか2週間という短い期間の差だけで、個別の記事がないのはもったいないのでは……と感じた筆者は、先行プレイの記事を執筆したGamer編集長のTOKENさんに「追加実装とはいえ、佑芽の記事がないのはもったいない。自分が書く」「姉の咲季の記事があるなら、妹である佑芽の記事も『Gamer』でやるべき」などと主張したかどうかは定かではないが、とにかく佑芽の記事を提案をして本稿に至っている。

佑芽は自己紹介のときに自ら“いい物件”と言っているのだが、補欠入学の劣等生とも、10番目のアイドルという立ち位置にもとどまらない、大きな魅力と輝きを秘めた佑芽のことをここから紹介していきたい。

■元気いっぱいで全力感あるしゃべり方、表情豊かでしぐさも注目

佑芽は入学式当日から大遅刻をしつつ、プロデューサーとの出会いを果たす。初星コミュ第1~2話の同じ流れから、佑芽の申し出を受けてプロデュースをするところから始まる。

佑芽のことを一言で表すなら「元気いっぱい」。元気の方向性もいろいろあるが、常に明るく前向き。目一杯喜んだり驚いたりと、表情豊かで喜怒哀楽もハッキリしている。

また、全力感を醸し出すような、特に感情をあらわにするようなときに発する言葉は、文字にした場合どれも濁音が付いているのでは、と思うぐらいに勢いがあるしゃべり方で、それも特徴とも言える。主に悔しがるときが顕著なのだが、筆者個人としてお気に入りなのは、SR「【アイドル、はじめっ!】花海佑芽」における専用スキルカード「打倒お姉ちゃん」を発動したときのかけ声。戦闘シーンの必殺技を放つときに言う光景が浮かぶぐらいの「これでどうだああああぁぁぁぁ!」は、レッスンや試験でも全力という佑芽を感じられるとともに、どこかクセになってしまう魅力もあるボイスとなっている。

佑芽のしぐさも目を引くところ。それもさまざまなものがあるが、元気あふれる姿を示すような左腕を挙げるポーズは、特に佑芽らしさを表しているもの。さらに、頬に両手を当てて赤らめているところは、とにかくかわいいの一言だ。

さらに、人差し指を立てるポーズも象徴的で、決めポーズのように右手の拳を腰に当てて左手の指を立てるものもあれば、軽く右手の指を立てるものもある。

なかでも筆者が特にお気に入りといえるしぐさと表情は、首元あたりで両手の人差し指をあわせているところ。頭を少し傾けてこのしぐさをしており、“元気っ娘”な佑芽が見せるしぐさと表情だからこそ、かわいいとも言えるしグッとくるところでもある。

■秘めた潜在能力と「アイドルとして最高の数値を持つ肉体」

佑芽は補欠入学というところで、自ら「運動以外は全部苦手」と言い切るほど、運動能力を除いては、勉強はもとよりアイドルとしての総合力は低い状態。それでも、秘めた潜在能力の持ち主であることを、プロデューサーはもとよりトレーナー陣も感じてる。

さらに、初星学園の生徒会長である「十王星南」も、佑芽の潜在能力を感じているひとり。佑芽は星南の誘いを受けて生徒会のメンバーとして参加し、生徒会庶務を担っているというシーンも描かれている。

一方、運動能力は元アスリートということもあってかピカイチ。無尽蔵な体力や莫大な肺活量など身体能力は抜群で、プロデューサーも「アイドルとして最高の数値を持つ肉体」と太鼓判を押す。

そんな佑芽の身体について、ひとつ触れておきたいところがある。それは「91/60/85」というスリーサイズで、15歳ながらも魅力的な体つきと思わせる数値となっている。特にバストサイズに関しては、現状プロデュースできる10人の中では一番大きな数値。佑芽が現状で着用できる服装や衣装では、そこまで体の線がハッキリわかるものではないものの、その数値が伝わるような体つきと感じさせるところもある。そして、そうした体つきを佑芽が気にしているようなセリフも、いくつかの場面で見ることができる。

佑芽の体つきに関するコミュであれば、SSRサポートカード「まだ上がりませんように!」のサポートコミュ「もしも入れ替わったら」でも触れられており、佑芽と咲季の身体が入れ替わったら、お互いにしたいことを話すのだが、佑芽の身体をよく知っているからこその、咲季の“わかっている”回答と、そのときの佑芽の反応を含めて必見レベルだ。

■“大大大大大好き”な姉の咲季、“補習組”な千奈と広

他のアイドルとの関係性について、まず切っても切り離せない存在となるのが、姉である咲季のこと。趣味にも「お姉ちゃんとの勝負」とあるぐらいにライバル視をしており、佑芽にとっては最大の目標となっている。実際、佑芽と咲季のやりとりではバチバチし合っている場面もあり、サポートコミュでは夢の中でも対決するような光景もある。

ただ、紹介にもあるように“大大大大大好き”というぐらい、佑芽は咲季のことが大好きで、それは咲季も同様。大の仲良し姉妹という関係になっている。ちなみに、佑芽と咲季は同学年だが、咲季は4月2日、佑芽は4月1日生まれとなっており、双子ではないということもコミュで触れられている。

ちなみに、咲季が作ったドリンクを飲むというシーンがある。そのドリンクは“SSD”と呼ばれているようで、佑芽は「おいしい」と評するが、咲季がストイックな性格で効率的な栄養摂取を考えたであろうペーストタイプの独特な料理を作ることもあり、味も独特であることをうかがわせる。そのレシピは秘密のようで、佑芽も知らされていない。

ほかにも佑芽は1年2組に在籍しており、同じ2組の倉本千奈と篠澤広と仲良し。千奈は生粋のお嬢様ながら入学試験の成績が下から数えて1番、広は14歳で大学を卒業した天才少女ながら入学試験の実技は0点という。“補習組”と呼ばれる3人がやりとりする姿は、主にサポートカードのコミュで描かれており、仲のいい光景を見ることができる。

特に運動能力が高い佑芽と、乏しい千奈と広とのやりとりはどこかほほえましさを感じるところ。3人がそれぞれの部屋に行ったときの光景も描かれており、佑芽の部屋では女の子らしさやきちんと掃除して整っている部屋であることがうかがわせるものとなっている。

■“咲季に勝って学園一のアイドルになる”を軸に展開

佑芽における個別のストーリーとしては、目標である“姉である咲季に勝って学園一のアイドルになる”という思いを軸として展開される。咲季に負け続けていること、佑芽がスロースターターであることも触れられつつ、とにかく咲季に勝ちたい一心で佑芽がレッスンなどに取り組む。根付いてしまっている負け意識を改善するような施策を授ける一幕もある。

筆者が佑芽のストーリーでキーポイントと思えたのは、佑芽にとって咲季に勝つことが重要で、そこに情熱が向けられているなか、アイドルとしての情熱について問うシーン。プロデューサーはそれが成長の枷と感じているようで、それに対して佑芽がどのような思いを抱いて答えを出し、目標としていくのかが見どころのひとつと感じている。

その先の展開では、プロデューサーによるプロデュースや咲季の献身的なサポートにより佑芽が急成長を遂げ、そしてアイドルとして咲季と直接競うシーンもあるのだが、勝負の行方などは見てのお楽しみ。

筆者がTrue Endや親愛度Lv10(第10話)まで見て感じたことを言うのであれば、“佑芽は咲季のことが本当に大大大大大好きで心から尊敬していること”“だからこそ咲季に勝ちたい気持ちが誰よりも強い”という、冒頭でも触れていた佑芽のことの繰り返しにはなるが、改めてこのことが伝わるもの。そしてその思いにまっすぐで純粋であることが、佑芽が持つ原動力と心の強さでもあり、それが引きつける魅力と思えた次第だ。

■元気ソングなソロ曲「The Rolling Riceball」

佑芽の持ち歌といえる、ソロ曲の「The Rolling Riceball」にも触れておきたい。アップテンポに展開される“おむすびころりん”な楽曲で、元気な佑芽というのがこれでもか、というぐらいに詰め込まれ、とても元気になれる曲となっている。MVも公開されているが、にぎやかで遊び心にあふれた映像とともに、いろんな佑芽の姿が描かれている。ちなみに筆者が好きな佑芽は、高速サイドステップを繰り出すSDキャラな佑芽ということは付記したい。

プロデュースアイドルのSSR「【The Rolling Riceball】花海佑芽」におけるコミュでは、この曲にまつわるエピソードも展開され、どういった曲がいいかということから、新曲を覚えるのが遅くピンチな状態になっているのに、かえって燃えているところ、そしてライブ披露前の心境が描かれている。

「学マス」は“歌とダンスが上手くなるアイドル育成シミュレーション”をうたい、成長に応じて変化するライブも特徴としているなか、「The Rolling Riceball」を歌う佑芽のステージも見どころ。特にうまくプロデュースできず成長していない【E End】につながるステージは“補欠合格の面目躍如”というぐらいに、アイドル初心者らしく元気と勢いで押し切るものだったが、ちゃんとダンスとして踊れるようになり、そして歌も音程がとれてちゃんと歌えるようになっていく姿は、より成長を実感できるものとなっている。とかく、成長の低い段階からステージを動き回る姿が目を引くところでもある。

そしてアリーナでのライブステージは圧巻のもの。ストーリーでも触れられていた、飛躍的な成長を遂げた姿を味わえるもので、ステージを縦横無尽に動き回り、コールも響くなか会場が一帯となって盛り上がっていることが伝わる光景は、とても感慨深いもの。演出もにぎやかで、楽曲のフレーズでも象徴的な“神降臨”もあり、楽しくもグッとくるステージになっている。

■筆者が佑芽の個別記事を書きたかった理由と思い(余談)

また余談ではあるが、ここまで紹介できなかったなかで、筆者が印象的だったり気になったことにも少し触れたい。佑芽と咲季は愛知県出身なのだが、佑芽のプロデュースを決めたあとに両親に会いに行くプロデューサーのフットワークの軽さにも驚いたが、両親の公式webサイトから面会予約をして会いに行ったということも触れられており、そもそも公式webサイトを持っている両親は一体何者なのか気になることとか、佑芽が咲季に対してプロデューサーを紹介するくだりでの、負け惜しみのように咲季が立ち去る姿とセリフは、咲季のストーリーにおける佑芽に対してプロデューサーを紹介したくだりでの、負け惜しみのように佑芽が立ち去る姿とセリフが似ているとか、さらには“あっかんべー”をするしぐさも、どこか姉妹感があると思えるところだったりする。

さらに、SRサポートカード「パシャっとキメポ」におけるコミュで、咲季のポーズをマネする佑芽の姿が意外と様になっていたこととか、おでかけのなかで千奈と広と水族館に行く話題があるなか、おみやげに等身大のクジラの人形を買ってこようとするのだが、そもそも等身大クラスのクジラの人形って……と思ったりとか、1コマ漫画における咲季に抱きつこうとする佑芽の姿を見た藤田ことねが表現した「大型犬…?」が、まさに佑芽を動物に例えた場合に当てはまるものと感じたことなどがある。

そして私事、いわゆる自分語りになって恐縮だが、なぜ佑芽にスポットを当てた紹介記事を書いたかということも触れたい。冒頭で、リリース前の先行プレイ記事とその取り組みが遠因と書いているのだが、筆者としてもできれば書いてみたかった、というのがあった。

とりわけ倉本千奈と姫崎莉波はファーストインプレッションとして強く関心を引いたアイドルであり、千奈に関して言えばかわいらしさもさることながら、“先生呼び”はずるい……と思いつつ、決して他のアイマスブランドで同じように聞こえて近しい呼び方をするアイドルをお気に入りにしているからではないが、実際プロデュースしていても、芯のある性格とともに魅力的だと感じる部分が多かったり、莉波に関して言えば“あふれ出る癒やしのお姉さん感”にひかれつつ、実際にプロデュースするといろいろとストライクなシチュエーションが多かったうえ、莉波こそ“お姉ちゃん呼び”できると良かった……と思っていたら、それを求めるコミュがあってひっくり返りそうになったところもあったり、葛城リーリヤについてもプロデュースをしてみると並々ならぬ思いの強さにグッとくるところもあり、ゆくゆくは記事を書くとことができたらと考えつつも、ひとりだけなんて選べない……と思っていたりもしていた。

話しがそれたのでもとに戻すと、いろんな思いがあったなかで、佑芽の記事を素直に書きたいと思ったのは直感というのもあるのだが、佑芽が持っている元気と勢い、そして絶対にへこたれずにくじけない姿に、強烈に背中を押された気がしたというのがある。ある意味、筆者にとっての“神降臨”は佑芽だったというぐらいに魅力的なアイドルで、一方的な思い込みではあるが巡り合わせも感じたところがある。「学マス」の記事としては筆者としても出遅れとはなったが、這い上がるぐらいがちょうどいい、巻き返していくのが面白いと思えたのも佑芽の姿があってこそであり、元気ももらった佑芽を応援したいと思えた次第だ……というのと同時に、現状プロデュースできるアイドルで唯一佑芽にはまだない、チャイルドスモッグ衣装の実装を心待ちにして締めくくりたい。

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