【男子5000m】伊藤達彦が“初の日本一”「自信を持ってスタートラインに立てました」4年後はマラソンでロス五輪目指す

【画像】3000m障害では青木涼真選手が初の日本一

4日間に渡って日本陸上競技選手権大会が新潟・デンカビッグスワンスタジアムで開催されており、2日目の6月28日には男子5000mが行われ、箱根路を沸かせた選手たちが力走を見せました。

パリ五輪に出場するには、オリンピック参加標準記録(13分05秒00)を突破するか、ワールドランキングでターゲットナンバー(出場できる上限の設定人数)「42」内に入る必要があり、この条件を満たすために序盤からハイペースのレースが繰り広げられました。

終盤の勝負所を前に、松枝博輝選手(富士通/順天堂大学OB)、坂東悠汰選手(富士通/法政大学OB)、遠藤日向選手(住友電工)、塩尻和也選手(富士通/順天堂大学OB)といった、令和になってからの過去の優勝者たちが後退。代わって、ラスト600mを前に伊藤達彦選手(Honda/東京国際大学OB)がするすると先頭に立つと、優勝の行方は5人に絞られます。

「(ラストの)600mだったら僕が一番速いっていう自信があったので、そこまで力を溜めて、ラスト600mは全力を出し切って走るプランでした」こう振り返るのは伊藤選手。まさにプラン通りの展開で先頭を奪うと、残り400mでさらにギアを上げて、後続を突き放しました。そして、日本歴代7位となる13分13秒56の大会新記録および自己ベストをマークして優勝を手にしました。

「ずっと調子が悪い状態でレースに出ていたが、今日は久々に何もなかった。この半年ぐらいは練習を積めていたし、自信を持ってスタートラインに立てました」

伊藤選手は、10000mでは2021年に日本一となり東京五輪に出場していますが、5000mでは初めての優勝となりました。この種目でのパリ五輪出場は実質的に難しい状況ですが、4年後のロサンゼルス五輪はマラソンでの出場を目指し、「この冬からはハーフマラソンに挑戦していきたい」と言います。また、2位には伊藤選手とチームメイトの森凪也選手(Honda/中央大学OB)、3位には鈴木芽吹選手(トヨタ自動車/駒澤大学OB)が入りました。

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