宝くじで「10億円」当選当せん! それでも仕事は続けるべき?「一生遊んで暮らす」ことは可能なの? 仕事を「辞める」「続ける」それぞれのメリットも解説

10億円は日本の生涯賃金を大きく上回る

国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は458万円です。

また、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計 労働統計加工指標集2023」によると、学校卒業後フルタイムの正社員を続けた場合の60歳までの生涯賃金(退職金除く)の平均は、男性は高卒が2億円、大卒が2億5000万円、女性は高卒が1億5000万円、大卒が2億円です。

10億円は、一般的な人の生涯賃金を大きく上回るといえるでしょう。

なお、「一気にお金が入ると税金が高くて手元にはあまりお金が残らないんじゃない?」と思う人もいるかもしれません。たしかに所得税は収入が増えるほど税金も増える累進課税です。しかし、宝くじは「当せん金付証票法」13条にて、所得税がかからないと明記されています。

そのため、日本で法律に基づいて販売される宝くじで10億円が当せんした場合、10億円がそのまま受け取れます。

資産運用をしたらどれくらい利益が出る?

10億円もあれば、資産運用を検討する人もいるでしょう。資産運用の手段はさまざまですが、場合によっては元手が減ってしまうため、運用するかは慎重に決める必要があります。

とはいえ、同じ利益率の場合、元手が大きければ大きいほど、利益も大きくなります。仮に10億円の半分の5億円を運用利回り1.0%で10年間運用したとすると、10年後には利益が5000万円以上になります(アセットマネジメントOneの資産運用かんたんシミュレーションにて計算)。

宝くじに高額当せんしたら、資産運用を検討しても良いでしょう。

仕事はどうすべきか

10億円が当たり、半分の5億円を運用したとしても、5億円が手元に残ります。5億円というと前記した生涯賃金の2倍ですので、働かなくても極端なぜいたくをしなければ十分暮らせる金額です。

宝くじで大金を手にした後の仕事の選択肢としては、「辞める」「続ける」「ゆるく続ける」の3つが挙げられます。

「辞める」場合、仕事に追われずにゆっくり過ごすことができ、子どもとも多くの時間を過ごせるでしょう。仕事のストレスとも無縁のため、ストレスフリーな生活を送れるかもしれません。

とはいえ、完全に仕事を辞めると、お金は減る一方です。だんだんと減っていく通帳を見て不安になることもあるかもしれません。また、今まで仕事をしていた時間に遊んだり買い物をしたりすると、今まで以上にお金は減っていきます。

周りの人から「あの人は毎日遊んでばかりでなにをしているんだろう」と思われる可能性もあるでしょう。

そのため、「続ける」も有効な選択肢です。継続的にお金が入るのには安心感がありますし、今まで「お金のため」と精いっぱい続けていた仕事も、余裕を持って過ごせるかもしれません。

「ゆるく続ける」は、「辞める」と「続ける」のいいとこ取りの考えです。今までよりも仕事の負担は減らしつつ、無理のない範囲で働くことでさまざまなバランスも取れるでしょう。

まとめ

10億円は一般的な人の生涯賃金を大きく上回る大金です。一生働かずに暮らすことも可能ですが、仕事を辞めることのリスクもあります。昨今の物価高が継続し、現在のお金の価値が大幅に目減りすることも考えられます。

宝くじで高額当せんした際には冷静に今後の人生を考え、慎重な行動を心がけましょう。

出典

国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
独立行政法人労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計 労働統計加工指標集2023

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

© 株式会社ブレイク・フィールド社