ベントレー コンチネンタルGT スピード&GTC スピードが登場。782psのモンスター級ラグジュアリースポーツに進化

ベントレーは2024年6月26日、第4世代となる新型コンチネンタルGTとコンバーチブルのコンチネンタルGTCを発表しました。このモデルは歴代で最強のパワーペックを持つモデルに仕上がっています。

スーパーカー並みのスペックを持つ新開発のPHEVユニットを搭載

ヘッドライトが4眼から2眼に変更され、フロントマスクの印象が大きく変わった。

このほど発表されたベントレー コンチネンタルGT スピードとGTC スピードは、発売から21年目を迎えたラグジュアリークーペ&カブリオレ「コンチネンタルGT」シリーズの最新作です。新型は第4世代にあたり、これまでの豪華なしつらえや乗りやすさ、使いやすさを継承しつつ、これらにさらに磨きをかけた1台に仕上がっています。

まず注目したいのがパワーユニットで、「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」が搭載されます。これは完全に新設計されたパワーユニットで、シングルスクロールターボチャージャー2 基を備えた4L V8エンジンに190psを発生する電気モーターを軸とした400V電気アーキテクチャを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムです。

このパワーユニットはシステム最高出力782ps、システム最大トルク1000Nmを発生。コンチネンタルGT スピードは、0→100km/h加速は3.2秒、最高速度335km/hという、まさにスーパーカーと呼ぶにふさわしい性能を誇ります。

ちなみにコンバーチブルのコンチネンタルGTC スピードは、0→100km/h加速は3.4秒、最高速度285km/hという性能を誇ります。

「7ボウ ファブリック ルーフ システム」と呼ばれる電動ソフトトップを備えたコンチネンタルGTC スピード。

素晴らしいのは速さだけではありません。容量25.9kWhの駆動用バッテリーの搭載により、EV航続距離は81km、CO2排出量は29g/kmと、現代のプラグインハイブリッドカーらしい環境性能も持ちわせているのです。

パワーユニットだけでなく、足まわりやシャシも新しくなっています。新たに設計された2チャンバーエアスプリングとデュアルバルブダンパーを組み合わせた足まわりとしたほか、4WDのドライブトレーンにはベントレーダイナミックライド(48Vアクティブアンチロールコントロール)、eLSD、トルクベクタリングを採用。加えて、駆動用バッテリーの搭載位置をリアアクスル後方にするなどの工夫を施し重量配分をフロント49:リア51としたことで、かつてない運動性能の高さと乗り心地を実現しています。

美しさと機能を併せ持つ新世代モデルにふさわしいエクステリアデザイン

ヘッドライトを一文字に貫くシグネチャーランプが印象的な新しいデザインのヘッドライトを採用。

一方、内外装にも注目すべき点が多数あります。エクステリアでは、ヘッドライトは歴代の4眼(左右各2眼)から、シングルヘッドライト(左右各1眼)に変更されました。またボディ表面の継ぎ目を減らすことでスッキリとした印象を与えるとともに、より力強さと洗練されたイメージを与えることに成功しています。

また、コンチネンタルGTCには「7ボウ ファブリック ルーフ システム」と名付けられたソフトトップが備えられ、48km/h以下であれば19秒で開閉可能です。またソフトトップの色は7色から選択可能になっています。

常に流麗なボディスタイルを保つために可動式リアスポイラーなどはあえて採用していない。

さらに、バンパー、テールライト、トランクリッド、テールパイプなどのデザインも改められました。とくにトランクリッドはダックテール形状とすることで空力性能を高めました。ちなみにこのトランクリッドの形状により十分なダウンフォースが得られるため、展開式スポイラーなどは不要になりました。

車内は伝統を守りつつ最新インフォテインメント&コネクティビティを採用

インパネは伝統的なT字形状を踏襲。インパネ中央の3連メーター部分が回転してナビ画面などに変わる。

次にインテリアを見ていきましょう。インパネにはセンター画面部が回転して12.3インチナビ画面、アナログメーター(温度計、方位計、ストップウォッチ)などに切り替わる「ベントレー ローテーション ディスプレイ」がセットされています採用しています。

また、インフォテインメントシステムとコネクティビティの機能性も向上しました。具体的には、車両の充電状況を確認できる「リモート充電ステータス」、リモート操作で駐車と出庫ができる「リモートパークアシスト」、乗車前にシートヒーターやエアコンを操作できる「リモート キャビン プレコンディショニング」といった、スマートフォンを介して車外からクルマを監視、操作する機能も実装されています。

シート表皮は上品でありながら凝った紋様を採り入れた。ヘッドレストには「Speed」ロゴが入る。

シートとドアトリムには、モダンファッションデザインからインスピレーションを得たキルトパターンが採用されています。また、新型コンチネンタルGTのシートは20ウェイ調整が可能ですが、オプションのウェルネスシートを選択すれば「ポスチュラル アジャスト」と「オート クライメイト」が装備され、さらに快適な移動が約束されます。

もちろん、ベントレーのコーチビルド部門である「マリナー」にオーダーすれば、依頼主の希望どおりのしつらえの1台に仕上げることもできます。

ラグジュアリークーペ&コンバーチブルの新たな境地に足を踏み入れたベントレー コンチネンタルGTとコンチネンタルGTCの生産は、2024年の第3四半期から英国クルー本社にあるドリームファクトリーにて、職人たちの手作業で行われます。また納車も同時期から順次開始されるとのことです。

■ベントレー コンチネンタルGT スピード 主要諸元(本国仕様)

●全長:4895mm
●全幅:1966mm
●全高:1397mm
●ホイールベース:2851mm
●車両重量:2459kg
●駆動方式:4WD
●パワーユニット:4L V8 DOHC ツインターボ+モーター
●エンジン最高出力:600ps/6000rpm
●エンジン最大トルク:800Nm/2000-4500rpm
●モーター最高出力:190ps
●モーター最大トルク:450Nm
●システム最高出力:782ps
●システム最大トルク:1000Nm
●駆動用バッテリー容量:25.9kWh
●EV走行距離:81km
●トランスミッション:8速DCT
●タイヤサイズ:フロント 275/35ZR22、リア315/30ZR22
●0→100km/h加速:3.2秒
●最高速:335km/h

© 株式会社モーターマガジン社