ヤクルト 奥川恭伸が明かす「本拠地っていうのは特別なので」995日ぶり神宮星「思いもすごく感じた」【一問一答】

 お立ち台で笑顔を見せる奥川(撮影・西岡正)

 「ヤクルト6-1阪神」(29日、神宮球場)

 ヤクルトの奥川恭伸投手が5回1失点と粘りの投球で今季2勝目。本拠地神宮球場では995日ぶりの勝利となった。

 「本拠地っていうのは特別なので」と明かした奥川。満員の神宮で投げるのは初めての経験だったが「ずっと僕を待っていてくださった方がたくさんいたと思いますし、そういう思いもすごく僕も感じていたので」と率直な心境を語った。

 以下、奥川との一問一答。

 -初めての満員の神宮。声出し応援も初めてだった。

 「それは、すごい感じました。すごい力をもらいましたね」

 -一、二回は緊張していた。

 「最初に3点ですか。もらって。初回はまあまあ3人で終わって良かったんですけど、3点もらって、なんとかこの点数を守らないとって思ったのが、やっぱりちょっとよくなかったかなって。自分の中でちょっと受けに入ってしまったので、ちょっとこう、腕がちぢこまるような形。あそこがよくなかったですね。しっかり攻めていかないと」

 -役割は果たせた。

 ほんとはもっと長いイニングを投げたいですし、投げないといけない。六回、七回って。五回の最後のバッターがデッドボール。あそこ、きれいに3人で終わっていたら、その後のイニングもあったかもしれない。そこは反省しないといけないですし、内容だけ見たらひどい試合でしたけど、でも、それでも、粘って、粘って、1点に抑えたのは一つの大きなことかなと思います」

 -スライダーがコントロールし切れなかった。

 「全部ですね。もう一回しっかり調整しなおさないといけないかなって思います」

 -試合中の修正は?

 「修正とかよりも、もう1軍の試合は勝たないといけないので、今の自分の状態は良くないかもしれないですけど、良くない中でどうやって粘って抑えるかって、もうそこだけですね。もう相手よりも1点でも少なく、そこだけです」

 -確実に前進している。

 「はい。なんせ2年も空いているので、なかなかそんな最初からうまくいくとは思っていないですけど、その中でも粘って、こうやって勝ちもつけてもらって。勝つことってすごく大切だと思うので、今日も野手の皆さん、中継ぎのピッチャーの皆さんに感謝ですね」

 -神宮のファンの声援。いろんな声が聞こえたと思う。どう聞こえた?

 「うーん、ずっと僕を待っていてくださった方がたくさんいたと思いますし、そういう思いもすごく僕も感じていたので、もう離脱がないようにこれからしっかり皆さんの期待に応えられるように頑張りたいなと思います」

 -昨日、高校野球の石川県の組み合わせが決まった。夏になると気持ちが高ぶることはあるか。

 「それはあんまりないですけど。今年は野球を通して、僕のふるさとの石川県でああいう震災があったので、僕は野球を通して、石川県の皆さんに元気を届けられるように。本当に母校にも、頑張ってもらって、本当に野球の力で、少しでも元気を届けられるように。母校の皆さんも少しでも被災地の皆さんに元気を届けられるように頑張ってほしいなと思います」

 -五回、森下を打ち取ったのはスライダー。

 「スライダーです」

 -なぜ?

 「まぁ、自分が持っている球種というか、その状況の中でそのボールを選択したんですけど。あれもいいボールではなかったですね。でも、野手の正面をつくところで、ついていたかなって」

 -緊急降板した神宮で白星。

 「本拠地っていうのは特別なので、本拠地で勝ちがついたっていうのは、すごくうれしいことです。離脱っていうことに関しては、心配なく練習だったりもできているので、そこの不安はなくなっています」

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