開成町 災害時ホテルを利用協定 長期避難生活の負担軽減 南足柄市・大井町・松田町・山北町・開成町

協定書を持つ長峯昭彦代表取締役(左)と山神町長

開成町は6月17日、箱根プレザントサービス株式会社との間で災害時における宿泊施設の提供に関する協定を締結した。大規模災害が起きた時、乳幼児や高齢者など特別な配慮を要する人の避難生活環境の改善と、負担軽減が目的。

協定は、町内にある宿泊施設「ホテルとざんコンフォート開成」を運営する箱根プレザントサービス株式会社に、町が災害時の施設提供を打診したところ、同社が快諾したもの。

現在、開成町が指定避難所としているのは、開成幼稚園、文命中学校、開成小学校、開成南小学校、県立吉田島高校の5カ所。加えて、開成町福祉会館を乳幼児や高齢者など特別の配慮を要する人の指定福祉避難場所に位置付けている。

しかし、避難生活が長期化した場合には、乳幼児や高齢者などは、福祉会館だけでは体調に変化をきたす可能性を想定した。町は二次避難所として宿泊施設を利用することにより、避難生活環境の改善と負担軽減を図りたい考え。

協定式には、箱根プレザントサービスの長峯昭彦代表取締役らが出席し協定書にサインした。山神町長は「二次避難所として災害時に利用させていただきます。今後は、顔の見える関係の構築を図り、当協定が、いざという時に有効に機能するよう努めます」と挨拶した。また、長峯代表取締役は「開成町民のために、協力が出来ることを光栄に存じます。弊社を含む小田急グループも、地域の皆様への貢献を第一に考えており、引き続き出来ることは協力させて頂きます」と話した。

開成町は、元日に発生した能登半島地震を受けて、新たな災害対策を進めている。トイレ問題に対しても、断水になった場合、水や汲み取りを必要としない福祉バイオトイレカー提供に関する協定を移動式トイレを扱う民間会社と、5月に提供に関する協定を締結している。

© 株式会社タウンニュース社