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陸上の女子1500&5000メートルでパリ五輪代表に内定した田中希実(ニューバランス)は〝完全燃焼〟で、最後の戦いを締めくくる覚悟だ。
29日の日本選手権3日目(新潟・デンカビッグスワンスタジアム)では、800メートル予選で決勝進出を決めた約2時間半後に5000メートルに出走すると、他を寄せ付けない走りを披露し、15分23秒72で優勝。28日に5連覇を達成した1500メートルに続き、3年連続の2冠となった。レース後には「内容は自分の中ではイマイチだったかなと思うが、一番の目標である優勝はできたので、そこは純粋にうれしく思う」と振り返った。
今大会は800、1500、5000メートルの3種目にエントリー。当初は「やっぱり3種目で優勝を狙っていくには今しかない」との思いを抱いていたが、3冠の懸かる30日の800メートル決勝を前に心境が変化したという。
「日本選手権の折り返し地点を過ぎて、いよいよ五輪が見えてき始めた時に、自分がやるべきことは、順位よりも勝負を意識して、待ってしまったりとかするよりは(ケニア合宿中に)キピエゴン(ケニア)選手が1500メートルで、800メートルを2分通過するのを見てしまった後でもあるので、だからこそ、自分の殻をまず破るような走りが一番今必要じゃないかなと」
世界を見据える上で、より高いレベルの走りを追い求めていく構え。「最後の種目なので駆け抜けたい」と闘志を燃やした。