柔道男子100キロ級でパリ五輪代表のウルフ・アロン(28=パーク24)は29日、パーク24目黒道場で取材に応じた。
東京五輪で金メダルを獲得したウルフだったが、その後は思うように調子が上がらず苦しい時期を過ごした。当時を「負けが続いた時が一番つらかったですね。なんで柔道をしているのかわからなくなった」と振り返った。しかし、その後は徐々に調子を取り戻し、今年2月にパリで行われたグランドスラム(GS)パリ大会で優勝を果たし、2大会連続の五輪切符をつかんだ。
復調のきっかけを「自分の気持ちに耳を傾けて、なぜ柔道をやっているのかなと考えた時に、やっぱり負けたくない、好きな競技だからやっているというふうに思った。自分の気持ちがわかってくることでパフォーマンスも上げることができた」と明かした。
また、ウルフは最近の柔道界について「国際大会とか出る時に、観客が少ないというのは感じる」。テレビやユーチューブなどでメディア出演を増やしている点に関しては「第一線で活躍している選手が、そういった活動をすることは重要。僕を入口にして他の選手を知ってもらえたらいいかなと思う」と改めて語った。
パリ五輪後は「柔道を続けるかわからないですし、何をやるにしても、柔道を価値を高めていきたい」。まずは世間の注目が集まる大舞台で2大会連続の金メダルを目指す。