カメラオフはNG?【オンライン会議のマナー】基本ルールと注意点

オンライン会議のマナー

【元社長秘書のマナー講座】vol. 43


オンライン会議では、時間や場所を問わずにコミュニケーションを取ることができ、とても便利なため、会議や打ち合わせ、さまざまなシーンにおいて活用されるようになりましたね。しかし、ツールによっては相手からの承認が必要なものもあり、スムーズに進めるためにはいくつか事前に知っておくべきマナーやコツがあることをご存知でしょうか? また、オンラインでの打ち合わせの際、何分前までに入室をすればいいのかタイミングに迷った経験はありませんか? 対面での会議と違い、マナーがよくわからないという声も多く耳にします。

そこで、今回は今さら聞けない「オンライン会議のマナー」について注意点や疑問点をQ&A形式にてご紹介します。ぜひ、今一度チェックをして円滑なコミュニケーションをとってみてくださいね。


オンライン会議における基本的なマナー5つ

トラブルを避けるために知っておきたい基本マナーは5つ。画面越しでの打ち合わせをスムーズに行うには、相手に対する配慮がとても大切です。今一度確認をしておきましょう。

1. 顔出しをするのが基本マナー

ビジネスの場面では、お互い相手の顔を知ったうえで情報を交わすほうが安心感を得られるため、基本的には顔出しをするのがマナーです。通信状況が悪いなどで顔出しができない場合は、その旨を参加者に伝えたうえでカメラをオフにしましょう。

2. 他の方が話しているときはミュート機能で音声をオフ

複数の参加者が同じ場所でそれぞれマイクをオンにすると雑音が混ざりハウリングを起こしてしまう可能性があります。また、意外と周囲の音を拾うこともありますので、基本的に自分が話すときだけマイクをオンにし、それ以外はマイクをオフにするように心がけましょう。

3. 話し始めと終わりは明確に!

複数人で会議を行う場合、同時に話し始めてしまうことや、発言中のかたに被せて話してしまったという経験があるという方も多いかと思います。そのため、話し始めと話し終わりを明確にするのがコツです。例えば、発言する際には「発言しても良いですか?」など一言前置きし、発言の終わりには「以上です」と伝えましょう。

4. ゆっくり大きな声で話すよう意識する

マイクの性能やインターネットの環境によっては、声が聞こえにくく遅れて聞こえてしまうという可能性があります。そのため、普段話しているよりも、ゆっくり、はっきりと大きな声で話すように意識してみましょう。

5. 相槌は大きく頷くなどして伝える

対面よりも表情や動作がわかりにくい場合があります。その結果、話し手が不安になったり、聞き手の理解が得られないまま打ち合わせが進んでしまったという声をよく耳にします。このような事態を回避する対策として、話を聞く際は多少大げさに感じる程度に頷くことや動作をすることで、自分の理解度を伝えることができます。意思疎通をスムーズに行うためにも、相槌を打つときは大きく動かしてみましょう。

オンライン会議に対する今さら聞けないQ&A

Q. オンライン会議は何分前に入室するのがベスト?

A. 開始1分前までに入室できていればOK
事前に必要な設定を済ませていることが前提となりますが、使い慣れているオンラインのミーティングツールであれば1分前の入室でも大丈夫かと思います。1分前では焦ってしまうというかたは、開始の5分前には起動しておき、マイク・スピーカー・カメラなどに不具合がないことを確認しましょう。その上で、カメラをオフにしミュートにしてスタンバイをしておくのがおすすめです。

Q. 発言したいけど、タイミングがわからない場合はどうしたらいいの?

A. 黙って手を挙げる
オンラインでは、話をするタイミングがつかみにくいことがありますよね。その場合は、無理に話に割り込もうとせず、黙って手を挙げましょう。もしくは「手を挙げる」機能がついているサービスもあります。手を挙げておきホストが気づいてくれるのを待つのがスマートな対応方法です。また、チャットにテキストを書き込む方法もあります。

Q. 移動しながら会議に参加するのはアリ?

A. 話を聞くだけでいい会議の場合は、事前にひと言かければOK
自分がメインで話す会議ではなく、話を聞くだけでいいという会議の場合にはOKです。その場合には、事前に「移動中なので発言は難しいですが、出たい会議なので話だけ聞かせてください」と確認をとり、自分の状況をきちんと伝えることが大切です。


おわりに

オンライン会議にもだいぶ慣れてきたというかたも多いと思いますが、今一度基本マナーなどをチェックしてみてくださいね。円滑に進めるためには、参加者たちが必要とされる基本マナーを習得しておくことがとても大切になります。画面越しでは伝わりにくいことも多々あるため、相手が気持ちよく話せるようにマナーを守りながら活用してみましょう。


<筆者情報>
ライター:能美黎子
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。

© マガジンハウス