キャンドルで空襲犠牲者を追悼 岡山、平和祈る炎400本

岡山空襲の犠牲者を悼み、平和を願うキャンドルの明かり

 岡山市街地の一角で岡山空襲の戦禍を免れた岡山禁酒会館(同市北区丸の内)で29日、ろうそくに火をともして空襲の犠牲者を追悼する「ピースキャンドル」があった。

 市民有志でつくる実行委が主催。家族連れら約40人が集まり、中庭に並んだ約400個のキャンドルに火を付けて空襲の日付「6.29」とピースマークを浮かび上がらせた。

 空襲体験者4人の証言も朗読された。「火の粉を浴びながら人に押されるままに右往左往した。至る所に黒焦げの死体が散乱し、筆舌に尽くしがたい惨状を見せつけられた」といった実相に、参加者は平和への思いを新たにした。

 家族で訪れた学校職員の女性(42)=岡山市中区=は「戦争をしてはならないという思いを共有する機会になった。子どもたちにも平和な世界を残したい」と話した。

 ピースキャンドルは岡山空襲60年の2005年から毎年続けている。

© 株式会社山陽新聞社