オリックス・吉田輝星がパ・リーグ24人目の1球勝利「攻める気持ちを忘れずに投げている」 杉本が決勝2ラン「大雨で悔しい思いをしていたので」

 9回、荻野貴司を三ゴロに打ち取りガッツポーズを決める吉田(23)=撮影・開出牧

 「ロッテ3-5オリックス」(29日、ZOZOマリンスタジアム)

 オリックスが延長十回に勝利し、5月31日以来の4位に浮上した。

 絶体絶命のピンチでマウンドに上がった吉田が、1球で移籍後初勝利を挙げた。自身668日ぶりの白星。「うれしいですけど、あんまり浸らないように。ウイニングボールはマチャドがどこかに」と爽やかに笑った。

 同点の九回2死一、三塁で登板。マウンドに来た若月と「シュートで勝負しよう」と確認した。春先から磨きをかけたシュートを初球に投じ、荻野を三ゴロに仕留めた。「シュートは投球練習では変なところに行っていたが、マウンドで1球で決められた。攻める気持ちを忘れずに投げている」。本番に強かった。

 延長十回。代打で登場した杉本が仕事を果たした。1死二塁から打席へ。27試合連続無失点を続けていた鈴木のツーシームを捉え、左翼席に2号2ランを放り込んだ。

 前夜は大雨によるコールドゲームでの敗戦と悔しい思いがあった。杉本は「昨日、大雨で悔しい思いしたので、勝てて良かったです。自分で決めるくらいの気持ちで行きました」と振り返った。

 競ったゲームで勝利し、中嶋監督は「(杉本は)最高の結果でしたね。こうやって競っていって、(相手チームを)越さないといけないので」とうなずいていた。

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