現在の就活生の実態とは 厚木市3校に取材 大和市

新型コロナウイルスの流行などにより、オンラインでの働き方が普及した昨今。スマホアプリやSNSなどから情報を得ることに長けたZ世代の就職活動にも変化は生じているようだ。

本紙では、厚木市にキャンパスを構える東京工芸大学、神奈川工科大学、湘北短期大学の就職課に対し、学生の就職活動の実態について話を聞いた。

近年の変化

近年の就職活動の変化について、3校はいずれも「コロナ禍の影響でオンラインの面接や企業説明会が増えた」と回答している。しかし、企業側は対面での面接も重要視しており「2次・3次面接は対面で行う」という企業が多いという。また学生からも「将来働く職場を一度は見ておきたい」という意見が増えているようだ。

情報収集の方法も変化しており、学校に届く求人のほか、「マイナビ」や「リクナビ」などの人材情報サービス、またオファー型及び就活エージェントを利用する学生も増えているという。

東京工芸大学と湘北短期大学では、学部や学科に応じた求人を集約する学校独自のサイトも導入していて、より自分に合った就職先を見つけられる環境が整えられている。

情報共有の中で「お祈り」や「NNT」など就職活動にまつわる造語が飛び交うことも多いようだ。

学生のニーズ

学生が就職先を選ぶ視点として、地元や実家から近いエリアや土日休みなどへのニーズが高まっているという。そのほかには「給与」「福利厚生」「事業内容」などが挙げられる。

神奈川工科大学の就職課は「求人状況が良くなったことにより、学生は多くの企業から選択できるようになった。それにより、以前よりも条件面を気にする学生が増えている」と分析している。

企業側の声

企業からは「学生がなかなか集まらない」という声が増えているという。オンライン上での採用活動が増えたことで、合同企業説明会への参加者が減少しているほか、「1社目で働いて合わなければ転職」という意識が高まっており、離職率に頭を抱える企業も多いようだ。

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