29日午前10時30分ごろ、岐阜県加茂郡七宗町中麻生の飛騨川右岸で、沢登りをしていた岐阜市の団体職員の男性（41）と同市の職業不詳の女性（35）が川に流された。警察と消防が付近を捜索し、約5時間10分後に約300メートル下流の水中で心肺停止の状態の2人を発見したが、搬送先の病院で死亡が確認された。死因はいずれも溺死。
加茂署によると、2人は夫婦とみられ、午前10時ごろから沢登りのため現場を訪れ、川を泳いで対岸に渡ろうとして流されたという。一緒に来ていた仲間の女性（48）が「沢登り中に男女2人が飛騨川に流された」と119番した。3人はヘルメットやライフジャケットを着用していた。
現場の川幅は約80メートルで、水深約10～20メートル。降り続いた雨の影響で平時よりも約1メートル増水し、流れも速くなっていた。
現場では下流の同郡川辺町から、署員や可茂消防事務組合の職員らがボートを出し、県防災ヘリコプターも上空から捜索に当たった。
