牧場直営ジェラート店「wacca」リニューアル ドライブイン風のポップな店舗に 新メニューにドーナツ

海外のドライブインをテーマに改装した店内=多可町加美区門村

 多可町加美区門村の牧場直営ジェラート店「wacca(ワッカ)」がドーナツやパンケーキをメニューに加えて5月にリニューアルオープンした。海外のドライブインをイメージし、ポップで明るい店内に仕上げた。オーナーの今中希(のぞみ)さん(45)は「町の人が自慢できるような店に」と願い、若者からお年寄りまで、多くの人に愛されている。(伊田雄馬)

 ワッカは2015年にオープン。約500頭の乳牛を飼育する箸荷(はせがい)牧場(同区箸荷)が運営し、新鮮な牛乳を使ったジェラートをはじめ旬の果物を使うアイスクリームが人気を集める。

 若者が都市部に流出し、人口減少が続く多可町。今中さんは「田舎に残ってくれたスタッフが楽しんで働けるように」と改装を決め、昨年10月に一時休業して工事に着手した。

 店舗の一部を壁で区切り、団体客向けのテーブル席を増やした。白を基調とし、広々とした店内には「What‘s poppin(調子どう?)」のネオンがきらめく。「普段の生活から離れた非日常の空間にしたかった」と今中さん。改装後は客層が広がった。「高齢の夫婦が仲良く来てくれたり、帰省した孫を連れて訪れてくれたりすると、ほっこりする」という。

 今中さんが信頼を寄せるのが、高校時代からアルバイトとして勤め、今では正社員として店を切り盛りする浦川愛梨さん(25)と神吉梨那さん(23)だ。浦川さんは「自分たちが好きなもの、おいしいと思うものを作ることができ、毎日楽しく働けている」と充実感をにじませる。

 ジェラートメニューは以前の20種から6~9種に絞り込んだ。2種を注文すると、カラフルなシリアルをガラス容器に敷き詰めてサンデー風に盛り付けてくれる(テラス席を除く)。

 ドーナツは9種ほどを用意し、持ち帰り用に人気。午後には売り切れる種類もあり、電話での取り置きにも対応する。火、水、木曜休み。月曜は不定休。同店TEL0795.20.8528

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