夏は電気代2倍の“遊園地”…冷房で電力消費「熱中症の心配もあるから…」 苦境打開へ薪で自家発電!?【新潟発】

本格的な夏を前に冷房を使用する機会が増える中、岸田首相は8月から10月にかけて電気・ガス料金を補助する方針を示した。電気代の高騰で様々な対策を行う新潟県阿賀野市の遊園地の現状を取材した。

期間限定で電気・ガス料金補助へ

エネルギー価格の高騰が続く中、酷暑を乗り切るための緊急支援策として8月~10月の期間限定で電気・ガス料金を補助する方針を示した岸田首相。

これに対し、「このまま補助を続けてもらいたい。ある程度落ちつくまで…」と漏らすのは新潟県阿賀野市の遊園地・サントピアワールドの高橋修園長だ。

サントピアワールドでは、5月まで電気使用料の10%が補助されていたが、6月からは全額負担に。

夏の電気代は約2倍に…

補助金の継続を切に願うのには、こんな理由が…

「酷暑と呼ばれる夏になると、当然エアコンを使わなければいけなくなる。使えば使うほど電気代が上がる」

サントピアワールドでは通常、電気料金が1カ月あたり200万円弱のところ、エアコンを使う夏場は約2倍になるという。

中でも電力を多く消費しているのが、休憩場所としても欠かせないレストランエリアだ。

高橋園長は「特に今、酷暑で熱中症の心配もあるから、ここで体を休めて体温を下げてもらってということになる」と話す。

高騰する電気代…“薪”で対応!?

新型コロナウイルス禍で来園者が大幅に減少した際には「ギリギリアトラクション」と銘打ち、コストを抑えたユニークなアトラクションで注目されるなどいくつもの苦境を乗り越えてきたサントピアワールド。

節電対策として室内に熱がこもらないようにと、建物の屋根に熱を吸収しない塗料を塗ったほか、新たに始めた取り組みもある。それが、“薪割り”だ。

「3台薪割り機があって、それで薪を割って、薪棚に入れて約1年間乾燥させる」

この割った薪を販売して売り上げにするほか、薪で自家発電する方法を模索しているという。

高騰する電気代に対応するための企業努力が続いている。

(NST新潟総合テレビ)

© NST新潟総合テレビ