デジタルカレッジKAGA、「高機動型ドローンドック」の開発初期設計を完了

災害対応時の高機動性を追求

ドローンコンプレックスKAGAでは、本年初頭に相次いだ震災やその後の対応状況を分析し、ドローンの機動性を活かすためには、高機動の移動体に搭載することが有効であるという結論に達したという。

また、今後想定される災害の激甚化と、それに対応するための初期活動の高速化を見据えて、バイク搭載型の高機動型ドローンドックの開発を開始、今回、初期設計が完了、コンセプト動画を公開した。

設計概要

背景

近年、気候変動や自然災害の増加に伴い、災害対応の迅速性と効率性がますます求められている。従来の方法ではアクセスが難しい場所や、情報収集が困難なエリアでの活動が遅れることが課題だ。

一方、土砂崩れや道路の陥没などがある被災地への侵入はヘリコプターやバイクなどの高機動性が求められる。これらの高機動性とドローンの高機動性を掛け合わせることは非常に有効なソリューションとなるという。

高機動型ドローンドックについての詳細は、7月27日~28日にかけて行われる「ドローンエンジニア会議」にて詳細の発表が行われる予定だ。

高機動型ドローンドックの特徴

  • 高機動x高機動:バイクとドローンの組み合わせにより、高機動x高機動が実現できる。さらにヘリコプターなどと掛け合わせることで高機動x高機動x高機動が実現。
  • オフロード型バイク想定:災害後の危険が多い場所でもオフロード型のバイクは迅速に移動が可能であり、周囲の状況をドローンでモニターすることができればバイクの高機動性がさらに活かることができる。
  • 迅速な展開:今回現場に到着次第、すぐにドローンを展開し、上空からの情報収集や状況把握が可能な設計となっています。通信機器やバッテリーはバイク側に搭載することが可能です。
  • 広範囲なカバー:ドローンの飛行範囲が広がり、バイクでアクセスできないエリアもドローンでカバーできる。
  • データ収集能力の向上:上空からの高精度な画像や動画データをバイク側に搭載した通信設備により、遠隔地からもリアルタイムで取得・共有が可能だ。
  • データ収集能力の向上:上空からの高精度な画像や動画データをバイク側に搭載した通信設備により、遠隔地からもリアルタイムで取得・共有が可能。
現着後すぐにドローン運用

設計検討の特徴(一部)

  • 汎用性と取り外しの容易さ:様々な種類のバイクに搭載が可能で、取り外しが容易な設計だ。二輪車業界の専門家の意見を取り入れ、防塵・防水性やバイクの運行を妨げない形状に仕上げている。
  • 振動対策:バイク走行時の振動や大きな揺れがドローンや装置に影響を与えない設計となっており、雨天時の防水性も考慮されている。
  • 軽量化と操作性:ドローンボックスの離発着時のドローン固定解放やIMU調整をワンタッチで手動で行える機構を採用し、部品点数を減らすことで軽量化を図っている。
  • 通信・バッテリー機器の搭載:ドローンの運用に必要なバッテリーや通信機器、ベースコンピューターなどが収納でき、即座に展開可能。
  • 可用性と汎用性:ボックス自体は取り外しが可能で、バイクを車両に乗せる際にも対応。また、ボックス単体で船舶や車両にも搭載できる。
  • 運用の冗長性:災害対応の専門家の意見を反映し、複数台での運用や冗長性を持たせた設計だ。

今後の実証実験

今後も技術の改良を続け、プロトタイプ製作や実証実験におけるパートナー参加について広く声掛けを行っていくという。

▶︎デジタルカレッジKAGA

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