フリッツが全試合ストレート勝ちで「ロスシー国際」3度目の戴冠!ウインブルドン上位進出に期待が高まる<SMASH>

男子テニスツアー「ロスシー国際」(6月24日~29日/イギリス・イーストボーン/芝コート/ATP250)は、大会最終日の現地29日にシングルス決勝を実施。第1シードで世界ランク13位のテイラー・フリッツ(アメリカ)が、予選勝者で同94位のマックス・パーセル(オーストラリア)を6-4、6-3で下し、ツアー通算8勝目並びに今季2勝目を飾った。

今シーズンは2月の「デルレイビーチ・オープン」(ATP250/ハードコート)でタイトルを獲得しているフリッツ。今大会はチアゴ・ザイボチヴィウチ(ブラジル/74位)、シャン・ジュンチェン(中国/104位)、アレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア/81位)をいずれもストレートで下して決勝へ進出していた。

パーセルとの決勝でも立ち上がりから安定したプレーを披露。5-4で迎えた第10ゲームではブレーク及びセットポイントを取得すると、最後はパーセルがダブルフォールトを犯して第1セットを先取する。
第2セットに入っても途中12連続ポイントを奪うなど試合を優位に進めたフリッツ。第6ゲームで値千金のブレークを奪うと、そのリードを守ったまま第10ゲームではサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを迎えた。ここでは40-0からパーセルに粘られるも4度目のマッチポイントを生かし、1時間10分で勝利を収めた。

ロスシー国際での優勝は2019年と22年に次いで3度目。持ち前の強烈なサービスとアグレッシブな攻撃を軸に、今大会を通して1度もブレークを許さなかったフリッツは、決勝後のインタビューで次のように喜びを語った。「興奮しているよ。ここではいつもいいプレーができると感じている。今週もそんな感じだった。素晴らしいプレーができたよ」

この結果フリッツは、大会後に更新される世界ランキングで13位から12位へ1つ順位を上げることが確定。間もなく開幕する今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝)での上位進出にも期待が高まる。

文●中村光佑

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