茂木敏充幹事長が秋の自民党総裁選に関し「首相になってやりたい仕事があるのは間違いない」「夏の間によく考えたい」と出馬への意欲にじませる

自民党の茂木幹事長は、30日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)に出演し、秋に行われる自民党総裁選への対応を判断する時期について、「いつまでと決めているわけではない」「夏の間によく考えたい」と述べる一方、「首相になってやりたい仕事があるのは間違いない」と出馬への意欲をにじませた。

さらに、「これからは、言うべきことは、言うべきタイミングに躊躇(ちゅうちょ)なく言っていきたいと思っている」とも述べた。

一方、幹事長ポストに就きながら総裁選に出馬するのは難しいとの指摘が党内にあることについては、「一人で勝手に、自分はこうするということで行動するよりも、党全体をまとめていくことを幹事長としては考えなければいけない」と指摘し、「将来のことについては、やりたいことをやっていきたい」と重ねて強調した。

茂木氏は、首相になった場合にやりたい仕事として、一般のドライバーが自家用車で乗客を運ぶ「ライドシェア」を全面解禁すべきとの考えを強調し、副業についても「全面解禁という方針は変えない」と述べた。

以下、番組での主なやり取り。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):
9月までに行われるその自民党総裁選。これへの対応というのが非常に注目されるが、茂木幹事長は先日、「夏の間、よく、いろいろ考えていきたいと思っている」という発言をした。夏の間というのは、カレンダーも用意したが、いつまでに判断するのか。

茂木敏充(自民党幹事長):
いつまでと決めてるわけじゃないが、まだ国会が終わって1週間で、夏の間というのは、一般的には、7月、8月っていうのは、夏の間なんじゃないかなと。少し最近、9月も暑くなっているが、その間に考えていきたいと、そんなふうに思っている。

橋下徹(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):
遅くとも8月の下旬、末ぐらいまでには(判断する)ということか。

茂木幹事長:
8月になるか、全体の日程がどうなるかまだわからないから、その辺をよく考えたいと思うが、ただ、その上で、今例えば、円安・物価高の問題もある。高齢化が進んでいる。さらに、国際社会も激動する。こういう厳しい状況の中で、これからは、言うべきことは、言うべきタイミングに躊躇(ちゅうちょ)なく言っていきたいと思っている。ライドシェアについても、副業についても反対はあるかもしれないが、私は全面解禁という方針は変えない。

松山キャスター:
言うべきことを言うべきタイミングで躊躇なくということは、政治家・茂木敏充、個人として、きちんと総裁選出馬とはっきりと言うと受け止めてよいか。

茂木幹事長:
今言ったのは政策の話。あと、夏の間、いろいろよく考えたいというのは、今後、どうしていくかということについて、よく考えたいということだ。

橋下氏:
やっぱり政治をやる以上は、議院内閣制で国会議員の仲間を作らなきゃいけない。そういうところのいろんな我慢もありながら、やっぱり最後は政策をやりたいというところが、政治家になった一番の目標なのではないか。今日、話を聞いていると、茂木さんが言ったライドシェア含めて、やっぱり総理にならないとできない事柄ではないか。今、閣僚の河野大臣はじめ、いろんな人が言っても、なかなか動かない。これ最後、総理が言わないことには動かないのではないか。やっぱそこはもう、茂木幹事長の最後、政治家人生を目標として政策をやるためには絶対総理にならないといけないのではないか。

茂木幹事長:
私は、総理になりたいと思ってるわけではない。ただ、総理になったらやりたいことはある。

橋下氏:
(やりたい)政策はあるってことだろう。でも、それをやるために、まさに今度総裁選があるので、先ほどからずっと期限が必要だと言っていたので、もう期限で、言うでよいか。

梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):
その番組冒頭で伺ったこのお答えを聞いてもよいか。この顔ぶれのなかで、(総裁選の出馬は)茂木幹事長はハテナマークになっている。このあたり、意欲ありか?(出馬を)調整か?

茂木幹事長:
夏の間によく考えたい。

梅津キャスター:
番組冒頭では、はっきりとお答えになると…(笑)

茂木幹事長:
総理になってやりたい仕事があるのは間違いない。そこの中で、例えば、ライドシェアや副業、シェアリングエコノミー、それだけじゃない。おそらく社会保障制度を抜本的に変えなくちゃいけないと思うが、それは総理じゃないとできない。そんなふうに思っている。残念ながら、本来だったらライドシェア、事務的にできないようなことはなかったが、できないのであれば、やっぱりトップが決めてやるんだと。いつまでにやると、どうやる、と決めれば済むだけのことだ。

橋下氏:
これもう(総裁選出馬への)意欲ではないか?

茂木幹事長:
いやいやいや(笑)

松山キャスター:
(出馬への)意欲をにじませた、か?(笑)

橋下氏:
もう、意欲を感じたという、ところで。

茂木幹事長:
それは、橋下氏が(意欲と)ボードにつけただけだから(笑)

梅津キャスター:
政治部としてはどういう判断をするか。

松山キャスター:
原稿上は(出馬への)意欲をにじませたと各社書きそうな感じだが、一方で、茂木氏は幹事長という立場。岸田さんの側近中の側近ということになるが、その状態で、なかなか総裁選出馬は難しいのではないかという重鎮からの意見があるが、どうか。

茂木幹事長:
先ほど言ったように、今党も大変厳しい状況にある。そういった中で、幹事長という立場なので、党の結束力を高めていくことに腐心しなくちゃなんない。これは間違いない。今一人で勝手に、自分はこうするということで行動するよりも、党全体をまとめていくっていうことを幹事長としては考えなければいけない。一方で、将来のことについては、やりたいことをやっていきたい。

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