中国、レアアース「国家に帰属」と条例に明記 供給網の管理強化へ

[北京 29日 ロイター] - 中国政府は29日、電気自動車(EV)や家電製品に欠かせないレアアース(希土類)に関する一連の規制を発表した。採掘から製錬、輸出入まで供給網全体の管理を強める狙いがある。

国務院(内閣に相当)が公布した「レアアース管理条例」でレアアースが国家に帰属し、政府がレアアース産業の発展を監督すると明記した。

10月1日に施行する。国務院がレアアースのトレーサビリティー(生産履歴の追跡)システムを構築し、採掘、製錬、分離、輸出に携わる企業に対し、製品フローの記録を同システムに入力するよう義務付ける。

中国は昨年、国家安全保障と国益の保護を目的に、半導体材料のゲルマニウムやガリウムの輸出制限を導入。また、レアアース磁石の製造技術の輸出を禁止したほか、レアアースの抽出・分離技術の輸出も制限した。

© ロイター