契約交渉は難航も、2024年も「ナイナーズのユニフォーム」を着ている可能性が高いと49ersのWRアイユーク

サンフランシスコ・49ersのブランドン・アイユーク【AP Photo/Godofredo A. Vasquez】

ワイドレシーバー(WR)ブランドン・アイユークのサンフランシスコ・49ersでの将来が話題となっている中で、アイユーク本人も時おり、チームとの契約交渉が進展しないことへの不満を公の場で漏らしている。

とはいえ、ポッドキャスト『The Pivot(ピボット)』に出演した際に、現在の状況を踏まえてもこの秋に49ersのユニフォームを身にまとうことなると信じているとほのめかしたアイユークは、万が一うまくいかなかった場合の選択肢についても語った。

今シーズンにどのジャージーを着ることになると思うかと質問されたアイユークは「推測するとしたら、たぶんナイナーズのユニフォームだろう」と返答。「ナイナーズのユニフォームだと思うけど、そうじゃないとしたら、ワシントン・コマンダースのユニフォームになるだろうな。ワシントン・コマンダースのユニフォームじゃなかったら、たぶん(ピッツバーグ)スティーラーズのユニフォームになるはずだ」

新人契約の最終年を迎えようとしているアイユークは、チームへの貢献度に見合った正当な価値を大きく下回る報酬を受け取ることになっている。そのため、今年のNFLドラフトを迎えるにあたり、アイユークがトレードされるとのうわさが飛び交うようになった。

ドラフト中にアイユークのトレードが行われることはなかったものの、49ersがリッキー・ピアソルという別のワイドレシーバーをドラフト指名したときでさえ、アイユークの将来に関する議論は続いていた。また、アイユーク自身もワシントン・コマンダースの新人クオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズに「彼らに呼び戻したくないと言われた」と話している様子を捉えた映像をソーシャルメディアに投稿して火に油を注いでいる。

その映像について質問されたアイユークは、会議で何を言われてあのような反応をするに至ったのかを説明した。

「彼らは俺に、自分たちが同じ考えを持っているとは思っていないし、これからそうなるとも思っていないと言ってきた。あのときはそういう状況だった」と明かしたアイユークは「でも、どっちかの方向に物事を動かそうとするのも契約交渉の一部だから、それが100%真実かどうかは今のところはまだ分からない」と続けている。

アイユークがコマンダースへの加入に興味を抱いている主な理由が、ポッドキャストの収録に同席し、アリゾナ州立大学時代にチームメイトだったダニエルズとの友情にある一方で、スティーラーズはワイドレシーバー陣の層が薄いことから移籍先の候補として挙げられている。

しかし、現時点でまだチームと合意に至っていない上に、トレードが行われる場合にどのチームに加入するのが望ましいのかを率直に語っているにもかかわらず、今後も49ersにいたいと明言しているアイユークは、両者が契約面で合意に至ることに期待を寄せている。

「今は望ましい場所にいて、理想的なクオーターバックと一緒にいる気がしている。でも、条件が合っていない」とアイユークはコメント。

しかしながら、ポッドキャストの収録から1週間を経て、状況が変わった可能性はある。アイユークはインタビューの中で、“まったくと言っていいほど”口をきかなかった1カ月を経て、月曜日に49ers幹部との会議を予定していると明かし、「どうなるかは分からない」と話していた。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが現地26日(水)に報じたところによると、その会議は実りのあるものとなり、7月4日(木)の独立記念日を終えた後に契約延長に向けて取り組み続けることで双方が合意したという。

長引く交渉を前にして、解決の望みがどれほど強く保たれるかは疑問だと言えよう。トレーニングキャンプが近づく中で、この問題はまだ続くはずであり、次の展開に注目だ。

【RA】

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