【広尾】モダンベトナミーズ「Ăn Cơm(アンコム)」で楽しむ「ホタルが認めた水のコース」

ミシュランビブグルマンも獲得した、広尾のモダンベトナミーズ「Ăn Cơm」。

ベトナム料理と日本酒のペアリングが楽しめることで、多くのファンが通うカウンター席が中心のレストランです。

今回、7月1日からスタートするホタルが出現した年にだけ製造するという日本酒「KATARU HOTARU(語蛍)」を味わうための水が主役となる特別なペアリングコース「ホタルが認めた水のコース」を期間限定で楽しむことができるというので、伺ってきました。

ホタルが水利きしたお酒「語蛍」とは

三重にある酒蔵「元坂酒造株式会社」は、まさに日本の原風景が広がっているような場所にあるそうですが、そんな場所でさえ、最近は過疎化と、自然破壊などにより環境が徐々に変わりつつあり、以前は毎年現れていたホタルもだいぶ少なくなっているのだとか。

ホタルが住む場所=綺麗な水があることの証明にもなります。

そこで、蛍が出現した年だけ製造するという日本酒を作ることに。

2024年分は、2023年6月7日にホタルの出現が確認できたため、製造・販売を開始しました。

瓶がそれぞれ違うのは、リサイクルを行っていて、全てリターナブル瓶を使用しているから。

その味わいは、少し顔を近づけただけでふわっと香る甘い香りと、透明感のある飲み口でまるでお水のようにどんどんと飲めてしまう装いです。

まずは6度程度に冷やして、それから、徐々に室温での味の変化も楽しみながらいただけます。

雑味や、日本酒特有の口の中に残るようなべたつきが全くなく、上品な甘みと香りが印象的でした。

特別なペアリングコースを

ペアリングコースのメニューを看守したのは、「Ăn Cơm」の店長で、「語蛍」の開発にも携わっている梅村氏が担当。

日本酒と同じく、宮川を水源に作られた茶葉や、清流で育った鮎をベトナム料理び落とし込んだ、今までに味わったことのないコースでした。

アミューズは、宮川水源の仕込み水からスタート。日本酒を作り出す源でもある「水」を味わいます。

そして、次は「海老の生春巻き 大台町産茶葉と練乳のソース」。

野菜をたっぷり使った生春巻きは茶葉をなんと練乳で合わせたソースでいただきます。日本酒は口の中のお料理がなくなってからどうぞ。

口の中に残る練乳の甘さに、すっきりとした日本酒の甘さが混ざり合い、ちょうどいい塩梅に。

メインは、コンフィした鮎を丸ごと、軽い食感で楽しめる「鮎の揚げ春巻き」です。

お野菜のピクルスや、ハーブの香り、ソースも複雑な味わい。鮎の内臓部分の苦みを日本酒が緩和してくれるので、こちらはお料理が口に入った状態で、日本酒を含むのがおすすめです。

〈ホタルが認めた水のコース〉

価格:3000円

提供期間:食材がなくなり次第終了

日本酒とベトナム料理の融合

私は今回初めて、ベトナム料理と日本酒のペアリングをいただいたのですが、まず純粋にとても合うことにびっくりしました。

そして、提供の温度、食べる順番、楽しみ方など色々なことをカウンター越しにお話しを伺いながらのお食事もとっても楽しかったです。

これ以外にも、ベトナム料理と日本酒のペアリングを、もっともっと体験してみたくなるお店でした!

Ăn Cơm

東京都渋谷区広尾5-4-16 2階 THERESTAURANT

03-6409-6386

営業時間:11:30-14:30 / 17:30-23:00

月曜日その他不定休あり

https://www.instagram.com/ancomvietnam/

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