犬の多頭飼いでよくある『悩みごと』とは?うまくいっている飼い主がしていることまで

犬の多頭飼いでよくある「悩みごと」

一頭よりも二頭以上との暮らしに魅力を感じ、犬の多頭飼育に踏み切る飼い主さんが増えています。里親制度で保護犬を引き取り、多頭飼育をスタートさせた方も多いのではないでしょうか?

そんな数匹の犬に囲まれた生活は楽しい分だけ、さまざまな悩みごとが発生しますよね。

ここでは、犬の多頭飼いを経験したからわかる、よくある悩みごとをご紹介します。

とにかく世話が大変

犬の飼育はたった一匹でも想像以上の苦労があり、犬が増えれば当然ながらその分世話に追われます。とくに「散歩」に大変さを感じる飼い主さんが多く、犬の頭数によっては複数回に分けて散歩に連れ出す方もいますね。

犬のサイズが大きくなるほど体力の負担は増していくため、大型犬を多頭飼いする方はとにかく体力勝負!という日々を過ごすことになります。

先輩犬のいたずらを後輩犬が真似をする

犬は群れで暮らす生活があるため、多頭飼いをすると犬の社会性を目撃できます。先住犬が先輩となって後輩犬にあれこれ教えてくれるのは飼い主としては助かるものですが、いたずらまで一緒になってやり始めると大変です。

いたずらが多いと留守番をさせる時など、目を離すのが不安になりますよね。寂しさを感じなくて済む分、別の悩みが出てしまうことも多いです。

犬同士の相性が悪いときがある

多頭飼いのよくある悩みとして真っ先にあがるのが、犬同士の相性です。犬同士の相性は個々の性格はもちろんですが、犬種や性別、年齢や体格差などさまざまな要因が絡んでいるため、判断が難しくなります。

とくに大切にしたいのが、先住犬の性格や新入りを迎え入れるタイミングです。新入りを迎え入れるのは、先住犬が落ち着きはじめる3歳以降をおすすめします。

金銭的な負担が大きい

犬は小型犬一匹を飼育する場合で、年間およそ10〜20万円の費用がかかるといわれています。犬が増えるごとにかかる費用が倍増するため、金銭的な負担は覚悟したうえで多頭飼育をしなければなりません。

飼育環境も集合住宅よりも、広い庭がある一戸建て住宅の方が適しています。十分な飼育スペースが確保できない場合は、引越しも視野に入れる必要も出てきますね。

えさを横取りする犬がいる

犬の多頭飼いをする方なら共感できるのが、犬同士のえさの横取りバトルです。自分のえさは食べたのに、ほかの犬のえさまで食べてしまうと面倒ですよね。

犬によって食べるペースも違うので、食事の与え方に悩む飼い主さんは大変多いです。

飼育する人の人数

多頭飼育は一人でもできなくはありませんが、どうしても限界があります。犬の頭数が多く、中型犬以上の多頭飼いをするなら家族総出で飼育に当たるのが利用です。

小型犬を2匹飼うという程度であれば一人暮らしでの多頭飼育も不可能ではありませんが、飼い主さん自身が体調不良を起こしたり、災害が起きたりした時などの緊急事態もしっかり考えておかなければなりません。

感染症が広がりやすい

犬を何匹も飼育する飼い主さんが悩みやすいのが、感染症といった病気が発生した時です。一頭が何らかの病気やノミ・ダニなどにかかると、ほかの犬にも移ってしまうケースがあります。これは犬だけでなく、猫やうさぎなどほかのペットを飼育する方も気をつけなければなりません。

犬の多頭飼いを成功させるコツ

悩みが多い犬の多頭飼いですが、それでも踏み切ってみたい方や、よりよい飼育環境作りを目指したい方はどのような行動を取るべきでしょうか。ここでは、多頭飼いを成功させるコツをご紹介します。

顔合わせをして相性をチェックする

新入り犬の迎え入れを検討している方は、必ず先住犬との顔合わせを行いましょう。初対面での様子を見て、相性のよさをチェックします。

会ったばかりでも落ち着いて挨拶を交わし、一緒に遊ぼうとする様子であれば迎え入れを前向きに検討してもよいでしょう。

犬種や体格が近い犬から選ぶ

理想的なのは、似たような体格と犬種であることです。大型犬がいる家庭に小型犬を迎え入れるよりも、犬種やサイズが近い犬を迎えた方が万が一の事故を避けられます。

また、先住犬と新入り犬の年齢差も考慮しましょう。シニア期を迎えた先住犬の元に、やんちゃな犬がやってくるとストレスになることもあります。

逆に、先住犬の張り合いになるケースもありますが、体調や性格を熟考したうえで決断しましょう。

ケージや寝床をしっかり分ける

多頭飼育をする場合も、通常と同じようにケージや寝床をしっかり分けてプライベート空間を作ることが大切です。犬もその日の気分や体調によって、ひとりでくつろぎたい時もあります。

留守番や災害時などにそなえ、日頃からケージに入れるトレーニングも重ねておきましょう。犬が多いほど万が一の時に苦労をするため、いざという時にそなえておくことが大切です。

平等に対応する

なかなか難しい問題かもしれませんが、犬それぞれ平等に接することを心がけてください。一頭ばかりをひいきにするとほかの犬がヤキモチを妬き、いじめが発生したり問題行動を起こしたりなどトラブルの元になります。

とくに新入り犬を迎え入れたばかりの頃は、先住犬とのコミュニケーションを忘れずに行ってください。飼い主さんが取られる心配がないとわかれば、新入り犬の世話をしてくれる可能性もあります。

性別が違う場合は去勢を視野に入れる

オスやメスなど性別が違う犬を多頭飼いする場合は、去勢手術を視野に入れてください。オスの攻撃行動を抑える効果はもちろんですが、思いがけない妊娠を避ける意味でも去勢の検討は重要です。

多頭飼育の崩壊による問題も増えているため、安易な考えで犬同士を自由に飼育するのはやめましょう。犬を複数飼育するなら、飼い主の責任をしっかり果たす道を常に考えなければなりません。

まとめ

犬の多頭飼いには「悩みごと」も多いですが、それ以上に楽しさも倍増します。

これから多頭飼育に踏み切ろうと考えている方は、ぜひ今回の悩みや飼育のコツを参考にしながら今後に生かしましょう。

自分の体力や予算にあわせて、無理のない範囲で多頭飼いを楽しんでくださいね。

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