【ヤクルト】高津監督ニッコリ 阪神救援陣攻略で4点差逆転&絶妙中継プレーで試合終了

ヒーローインタビューを受けた長岡秀樹(左)と山田哲人

ヤクルトが30日の阪神戦(神宮)で終盤に一挙5得点の集中打を浴びせ、6―5で逆転勝ち。2カードぶりの連勝を決めて借金を「6」に減らした。

試合終了を迎えた瞬間、高津臣吾監督(55)は満面の笑みを浮かべてハイタッチを繰り返した。先発したサイスニードが6回3失点で降板し、7回に登板した山本、8回の木沢がそれぞれ1失点。先発とリリーフ陣がそろって傷口を広げる敗戦濃厚の展開だったが、この日は打線が力で劣勢を覆した。

1―5の8回だ。この回から登板した相手3番手の桐敷を相手に一死から西川が四球を選んで出塁。宮本が中前打でつないで一、二塁とし、二死後に主砲・村上が変化球に食らいついて中前適時打を放って3点差に詰め寄った。ここで相手は桐敷から漆原に代わったが、サンタナは四球を選んで満塁。続く長岡は「真っすぐ一本で狙っていました」と狙い通りに2球目の直球を捉え、右中間フェンスを直撃する走者一掃の3点適時二塁打だ。

瞬く間に5―5の同点に追いついて松本直も左前打で続くと、5番手で登板した岩崎から代打・山田が「自分の出番が来たらとしっかり準備していました」と左前へ値千金の左前打。5点を挙げて一気に形勢を逆転した。

桐敷、漆原、岩崎を攻略したことも大きいが、最後は鮮やかな連係プレーで息の根を止めた。9回に守護神の田口が二死一塁から佐藤輝に左越えの二塁打を浴びたが、打球を処理した左翼手の並木、遊撃手・長岡、捕手の松本直とわたり、一塁から本塁に突入した代走の植田をタッチアウトにしてゲームセット。中日とゲーム差なしの最下位に変わりはないが、4位・阪神に3差となり、虎の尻尾が目前に迫って来た。

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