大統領選討論会で低調のバイデン大統領にロシア教授「勝者はプーチンだ」

ドナルド・トランプ氏(左)とジョー・バイデン大統領(ロイター)

11月の米大統領選に向けて、米CNN主催の第1回候補者選討論会が28日行われ、バイデン大統領(81)とトランプ前大統領(78)がお互いを非難し合った。メディアの見方としては、無表情で声が小さいバイデン氏が低調で、身ぶり手ぶりが派手で声が大きなトランプ氏に勢いがあるというものだった。そんな中、ロシアの大学教授が「勝者はプーチンだ」とまで言いだしている。英紙サンが先日、報じた。

国立研究大学高等経済学院のアレクセイ・チェスナコフ教授は「今日の討論会の勝者は誰か? プーチンだ!」と宣言した。

プーチン大統領のプロパガンダ担当者たちは、バイデン氏の弱いパフォーマンスに歓喜しているという。

国営メディア「ロシア・トゥデー」のヴァレンティン・ボグダノフ氏は「半開きの口、瞬きしない目、無表情。これがジョー・バイデンが何百万人もの観衆の前に現れた姿だ。彼はこの悲しい光景に、かすれた声、言葉を飲み込む音、そして絶え間ない口の滑りを加えた。最も忠実なリベラル派のCNNキャスターたちは無力だった。ホワイトハウスのトップはトランプでなく、自分自身に負けたのだ」と語った。

クレムリン支持派メディア「プール・ナンバー3」は「バイデン氏はアシスタントやカンニングペーパー、プロンプターなしで1時間半も公衆の前に連れ出され、誰もが彼の本当の姿を見た。記憶力が弱く、思考力も部分的に失われている高齢で虚弱な人物であり、自宅で孫の面倒を穏やかに見るべきだ。世界中に攻撃的なやり方で民主主義を押し付けるべきではない」と評した。

政治学者アレクサンダー・ゴルブノフ氏は「健康上の理由とスキャンダルによって、両者とも予備選挙の段階で落選させるべきだった。しかし、実際には、誰も『他の誰かを検討しましょう』と大声で言うことはないでしょう」と述べ、強力なリーダーシップのロシアの独裁政権と対比して、米国の政治システムを嘲笑した。

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