男子100m決勝は超接戦! 坂井隆一郎が10秒13で2連覇達成、桐生祥秀は10秒26の5位【陸上日本選手権】

男子100メートル決勝、接戦を制した坂井隆一郎(手前)、桐生祥秀(ゼッケン375)は5位【写真:奥井隆史】

陸上日本選手権

今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権最終日が30日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われた。男子100メートル決勝では、坂井隆一郎(大阪ガス)が10秒13(向かい風0.2メートル)で優勝。10秒14で2位の東田旺洋、3位の柳田大輝との超接戦を制して連覇となった。自己ベスト9秒98を持つ28歳の元日本記録保持者・桐生祥秀(日本生命)が10秒26の5位だった。残り2枠の五輪切符へ各選手が正念場だった。

雨の新潟。緊張感が漂う中、3選手が競り合う超接戦。坂井が制した。インタビューでは「タイムは狙っていたところではあったけれど、接戦の中で勝ち切れたのはよかった」と話した。派遣標準記録突破とはならなかったが「ワールドランキングギリギリでどうなるかわからないが、しっかり調整して、今よりレべルを上げて挑みたい」と話した。

坂井は自己ベスト10秒02を持つ26歳の昨年王者。抜群のスタートを武器に昨年大会で初優勝。同8月のブダペスト世界陸上にも出場した。4×100メートルリレーでも1走としてメンバー入りが期待される。

4年ぶり3度目の日本一が懸かった桐生は、29日に予選を10秒21(追い風0.3メートル)の組1着、準決勝を10秒20(追い風0.1メートル)の組2着で突破。優勝なら個人種目での五輪出場に可能性を残し、2位以下なら他の選手の順位次第で極めて厳しくなる条件だった。

男子100メートルは最大3人の出場枠のうち、5月末に9秒99を出して参加標準記録10秒00を切ったサニブラウン・ハキームが代表権を獲得し、今大会を欠場した。残る選手は今大会で参加標準記録を突破した上で優勝すれば即時内定。またワールドランキングでも可能性を残すため、今大会の成績が重要だった。

9秒95の日本記録保持者・山縣亮太、自己ベスト10秒01の多田修平の東京五輪代表2人はコンディションが整わず今大会を欠場。パリ五輪挑戦を断念した。日本歴代3位タイの9秒98を持つ小池祐貴は今大会準決勝で敗退。東京五輪に出場した3人が個人種目で切符を逃していた。

THE ANSWER編集部

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