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現役高校生がトップ選手を蹴散らした。
6月30日、パリ五輪の代表選考会を兼ねた日本選手権(新潟市・デンカビッグスワンスタジアム)は4日目が行なわれ、男子800m決勝は高校3年生の落合晃(滋賀学園高3年)が1分46秒56で初出場初優勝の快挙を成し遂げた。
前日の予選で大会記録を更新する1分45秒82をマークし、一気に優勝候補に踊り出た17歳は予選同様に序盤から先頭に立つと、そのままシニア勢を引き連れて後半に入る。
残り300m過ぎから一気にギアを一段階上げた落合は、後続を一気に突き放してゴールに飛び込んだ。
目標だったパリ五輪の参加標準記録(1分44秒70)には一歩及ばず、フィニッシュ後はトラックを叩いて悔しがったが、2位には日本記録保持者の川元奨(1分47秒66)が食い込んだように、国内トップのシニア勢に一度も前を譲らない圧巻の走りを見せた。
高校生でこの種目の優勝は、2019年のクレイアーロン竜波(相洋高・神奈川)以来、史上2人目。しかも、レースの約15分前には女子の800m決勝でも16歳の久保凛(東大阪大敬愛高2年)が2分03秒13で初出場初優勝を飾っており、男女で現役高校生が日本一になるという誰も予想できない衝撃の結果となった。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)