警察官や検事名乗り「口座が資金洗浄に」「出頭して」ネットバンキングで243万円振り込む 女性が詐欺被害

尼崎南署庁舎=尼崎市昭和通2

 30日午後、兵庫県尼崎市の女性(42)が「詐欺の被害にあった」と県警尼崎南署に届け出た。警察官や検事を名乗る男から女性に相次いで電話があったといい、同署は詐欺事件とみて調べる。

 同署によると、29日午後1時前、女性の携帯電話に警視庁捜査2課の捜査員をかたる男から「あなた名義の銀行カードが押収されている」と電話があった。群馬県警捜査2課の捜査員を名乗る男にも「口座が資金洗浄に使われた」と告げられ、会話を録音する必要があるとしてLINE(ライン)でビデオ通話をした際に、偽物とみられる警察手帳を見せられたという。

 その後、検察庁の検事を名乗る男から「出頭してくれ」と連絡があり、女性が「仕事があるので行けない」と伝えると、男は指定口座に調査用の金を振り込むよう指示。女性はインターネットバンキングを通して2回にわたって計243万円を振り込んだが、振り込み後に不審に思い、被害に気付いたという。

© 株式会社神戸新聞社