6月30日に行われた2024年FIA F2第7戦シュピールベルクのフィーチャーレース(決勝レース2)で暫定4位につけていたジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)に対し、レース終了後に30秒のタイムペナルティが下された。
タイヤ交換義務があるフィーチャーレースの6周目、マルティは上位勢で真っ先にピットに入るべく、ピットエントリー(第1セーフティカーライン)手前にいた。その時、4周目にコースサイドにストップしたゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)の車両を回収するべくバーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言された。
FIA F2ではVSC中のタイヤ交換は義務消化の対象として認められていない。ただ、VSC宣言時にすでに車両がピットレーン、もしくはピットエントリーに入っている場合はタイヤ交換義務を消化の対象となる。
つまり、VSC導入時点でマルティがピットエントリー(第1セーフティカーライン)を超えていたか、それとも手前にいたかがペナルティの有無の争点となった。
スチュワードはビデオとGPSの確認、ドライバーとチーム代表者の意見を聴取した結果、VSCが表示された時点でマルティはピットエントリー(第1セーフティカーライン)の手前にいたとし、6周目のピットストップは義務消化の要件を満たしていないと判断した。
これにより、マルティに対し10秒のストップ&ゴーペナルティが課せられることとなったが、このペナルティが出た段階でフィーチャーレースはすでに終了していたため、暫定結果に対し30秒を加算するタイムペナルティに置き換えられた。このペナルティ適用により、マルティは入賞圏外の15位に後退することになった。
■2024年FIA F2第7戦シュピールベルク フィーチャーレース正式結果
Pos. No. Driver Team Time/Gap
1 10 G.ボルトレート インビクタ・レーシング 53’59.322
2 12 F.コラピント MPモータースポーツ 4.296
3 20 I.ハジャル カンポス・レーシング 5.553
4 14 E.フィッティパルディ ファン・アメルスフォールト・レーシング 11.399
5 17 P.アーロン ハイテック・パルスエイト 11.437
6 24 J.デュルクセン AIXレーシング 12.562
7 16 A.コルデール ハイテック・パルスエイト 22.557
8 25 T.バーナード AIXレーシング 27.634
9 2 Z.オサリバン ARTグランプリ 32.180
10 7 J.クロフォード ダムス・ルーカスオイル 32.266
11 1 V.マルタンス ARTグランプリ 32.613
12 11 D.ハウガー MPモータースポーツ 33.470
13 4 A.アントネッリ プレマ・レーシング 34.724
14 8 J.コレア ダムス・ルーカスオイル 35.143
15 21 J.マルティ カンポス・レーシング 36.035
16 15 R.ヴィラゴメス ファン・アメルスフォールト・レーシング 49.792
17 9 K.マイニ インビクタ・レーシング 51.433
18 23 R.スタネ トライデント 55.494
– 6 宮田莉朋 ロダン・モータースポーツ DNF
– 22 R.フェルシュフォー トライデント DNF
– 3 O.ベアマン プレマ・レーシング DNF
– 5 Z.マローニ ロダン・モータースポーツ DNF
・ファステストラップ:#12 フランコ・コラピント(MPモータースポーツ)1分17秒868(35/40)199.630km/h
・ペナルティ:
#21 ジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング):30秒タイムペナルティ/ピット義務未消化
#17 ポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト):5秒タイムペナルティ/1回以上のライン変更
#8 ファン・マヌエル・コレア(ダムス・ルーカスオイル):5秒タイムペナルティ/ピットエントリーでの白線カット
投稿 暫定4位のマルティに30秒のタイムペナルティ。VSC中のピットストップ敢行と判定/FIA F2第7戦レース2 は autosport web に最初に表示されました。