【MLB】ジャイアンツ7－14ドジャース（6月29日・日本時間30日／サンフランシスコ）
見せ場を取り上げられた鬱憤を、激走と雄叫びで返してみせた。ドジャース大谷翔平投手が「1番・DH」で先発出場。3回の第2打席にはセンターへ一時勝ち越しとなる26号ソロを放ったが、タイブレークにもつれ込んだ延長11回は先頭打者で無死二塁ながら、申告敬遠で一塁へ。敵地ながら大ブーイングに包まれた直後、スミスの2点タイムリー二塁打で一塁から激走して生還。本塁付近では雄叫びをあげた。
本塁打を打った時以上の、テンションの高まりだった。序盤から点の取り合いになった試合は、6-6の同点のまま9回で決着がつかず延長タイブレークへ。10回、お互いに1点ずつ取り合い7-7で11回に進むと、無死二塁から大谷に先頭打者として打順が回ってきた。ところがジャイアンツベンチは、申告敬遠で一塁に歩かせることを選択。6月絶好調で、この日も一発を放っている最強打者に対して、無死ながら敬遠することは塁を埋めて併殺を狙うという意味でも、珍しい戦術というわけではないが、球場中からはこの見せ場で大谷の打席が見られなかったことで大ブーイング。一時、異様な雰囲気に包まれた。
なんとも言えない表情で一塁に歩いた大谷だったが、直後に興奮の時間が待っていた。チャンスに強いスミスが右中間を破る二塁打を放つと、二塁走者だったキケ・ヘルナンデスに続いて、一塁走者の大谷も激走。俊足を活かして生還し、一気に2点リードとした。この走りぶりだけでもチームを鼓舞するところだが、生還した直後に大谷は雄叫びをあげながら、大きなアクション。前夜は悔しいサヨナラ負けを喫し、さらにこの回には自分が打つチャンスを取り上げられていた鬱憤を晴らすような行動に、ファンも大興奮の瞬間となった。
スミスの一打、さらに大谷の気迫に後押しされたのか、ドジャース打線はさらに爆発。5本の長短打を連ねるなどして、大量7得点を奪い、長い一戦にけりをつけていた。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）
