「選手たちに腐した言い方はしていません」ミスが多かったFC東京戦後に長谷部監督が明かした“沈黙のスタンス”【福岡】

2024年6月30日、アウェーでFC東京戦に臨んだアビスパ福岡は1-0と勝利。緊迫感溢れる展開だった試合を振り返って、福岡の長谷部茂利監督は「ミスが多かった」と話した。

「ミスが多かったですね、特に前半は。攻撃の時のボールを運ぶアクションにしろ、トラップにしろ、パスにしろ、だいぶズレているなと。ピッチがいつもと違うのは当たり前です、アウェーですから。でも、あれだけミスしているようでは…。そこは相変わらず課題ですね」

長谷部監督曰く「そのミスはハーフタイムでも修正できませんでした」。指揮官の率直な感想だが、ただ、それを前半終了時に選手たちに伝えなかった。

「選手たちにこんな腐した言い方はしていません。『やるんだ』という励ましの言葉をかけたぐらいです。あとは、試合に勝つために気持ちを持ちなさいと」

選手たちにダイレクトに感情をぶつけないのも、ひとつの戦略だろう。この日の福岡は後半に決勝ゴールを決めて勝点3を獲得している。この結果から判断するかぎり、長谷部監督の“言わないスタンス”は正解だった。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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