「金曜の夜に何かを見つけたのかもしれない」前田健太、アクシデントでエ軍戦緊急降板もMLB公式は投球内容を高く評価「良い方向への一歩となった」

デトロイト・タイガースの前田健太は現地時間6月28日、敵地でのロサンゼルス・エンジェルス戦に先発登板し5回1/3を2失点に抑えるなど、好ピッチングを展開した。6イニング目で打球が直撃したことで降板となったが、この日の内容には称賛の声が送られている。

初回、いきなりルイス・レンヒーフォに2点本塁打を浴び、ビハインドを負う立ち上がりとなったものの、2回以降はランナーを出しながらも無失点で切り抜けている。4回には2死二、三塁の場面を招くも、ミッキー・モニアックから低めにコントロールされたスプリットで空振り三振を奪いピンチを凌いだ。

6回、1死を取った後、テーラー・ウォードのピッチャー返しを腹部で受け、A.J.ヒンチ監督やトレーナーが状態を確認した後、交代を告げられベンチに退いた。粘りの投球がみられたものの、思わぬアクシデントでマウンドを降りる結果となった。試合は2-5でタイガースが敗れ、前田には勝敗はつかなかった。

尻上がりに調子を上げていただけに、消化不良のゲームとなってしまった前田。だが、黒星を喫していた過去2度の登板を払しょくするに十分なパフォーマンスを披露した。そして、この日の内容はメジャー公式サイト『MLB.com』でも振り返っており、前田のピッチングについて「金曜日のエンジェルス戦は、良い方向への一歩となったようだ」と評している。

同メディアは「序盤は、マエダのスランプ(ここ2先発で9.2イニングを13安打7失点)が続くかと思われた」と初回の被弾による失点にも触れながら、「しかし、その後落ち着きを取り戻したようで、そこからは4安打4奪三振、四球1つでエンジェルスの攻撃を封じ込めた」と称えている。

また、「チームが敗戦し、ボールが彼の身体に当たったにもかかわらず、マエダは金曜の夜に何かを見つけたのかもしれない」と指摘。さらに、「これは無理があるかもしれないが、彼がロサンゼルス・ドジャースでキャリアの最初の4年間を過ごした南カリフォルニアに戻ったことと何か関係があるのかもしれない」として、復調への見解を示している。

トピックでは他にもヒンチ監督による前田へのコメントを掲載。「初回に打たれた後、彼はいくつかの問題を回避するために本当にいい投球をした」と賛辞を送ったことも綴られている。予想外の結末となったものの指揮官の言葉の通り、ベテラン右腕の力投は次回登板への期待を膨らませるに十分な内容となった。

構成●THE DIGEST編集部

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