“2人だから楽しめた”渋野日向子&勝みなみ「このチームで、マジでリベンジ」

力を合わせて戦った4日間(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇ダウ選手権 最終日(30日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6256yd(パー70)

楽しかった4日間、いや一週間が終わる名残惜しさとともに、悔しさがこみ上げる。渋野日向子が「もうちょっとできたな、もうちょっと頑張れたなっていうところが多すぎる。悔しいなと思うけど、やっぱり楽しかったなっていうのはメチャクチャあるから…。マジでリベンジしたい、このチームで」と早くも2025年大会の参戦に意欲を示すと、隣で勝みなみも「うん、ホントに」。宿舎をシェアしながら力を合わせて戦った思い出は、かけがえのないものとなった。

ペアのそれぞれがプレーして、ホールごとに良い方のスコアを採用するフォアボール方式での最終日。スタートの10番で勝が長いパーパットを沈めて勢いをつけた。続く11番(パー5)から2連続バーディを奪うと、今回でさらに絆を深めた仲良しコンビが息の合ったプレーを披露する。

初出場だったダブルス戦を目いっぱい楽しんだ(撮影/亀山泰宏)

15番は渋野がセカンドでチャンスに絡めると、左上からのロングパットだった勝が「私はセーフティに行くね」。しっかり“OK”の距離に寄せて先にパーを確定し、渋野が気持ちよくバーディ。16番も勝の手前からの寄せがショート。それでも、あえて先に打ったパーパットを流し込んでくれたことで、渋野は長いバーディパットを「メチャクチャ“がっついて”行けた」と感謝する。2人の駆け引きがハマった2連続バーディに「あれ、メッチャ良かったよね。なんか“チームワーク感”が出てた」とうなずき合った。

通算14アンダー20位フィニッシュ。楽しかったからこそ、2人でもっと上に行きたかった思いも強くなる。フォアボールでの2日間は「61」「63」と伸ばし合いについていった一方、ペアが1つのボールを交互に打つフォアサムは2日間とも「71」とガマンの展開だった。

思い出を刻んで次戦はともにエビアンへ(撮影/亀山泰宏)

「相手に迷惑かけられない、厳しいパットを残したくないって“優しさ”がにじみ出ちゃってる」と笑う渋野に、勝も「ウチら、(ガツンと)打っちゃうからね。自分が打っちゃった時、1mくらいのヤツが残るとちょっとしびれるじゃないですか。その気持ちがすごい分かるから、打てない」と同じ難しさを感じている様子。早くもオフの間の練習を計画し、リベンジに向けて本気だ。

「なんで(これまで)出んかったんやろう…」。渋野が“後悔”するほどダブルス戦を楽しめたのは、この2人でコンビを組んだからこそでもある。「絶対に、それ」。最後も息ピッタリで口をそろえた。(ミシガン州ミッドランド/亀山泰宏)

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