日本代表に復帰した八村塁、昨年W杯は「ずっと見ていた」。パリ五輪は「(初戦の)ドイツ戦が一番大事」<DUNKSHOOT>

頼れるエースが日本代表に帰ってきた。

6月29日、今夏のパリ五輪に向けて第3次強化合宿を行なっているバスケットボール男子日本代表がメディアデーを開催。NBAロサンゼルス・レイカーズの八村塁がチームに合流を果たした。

八村の日本代表としての活動は2021年の東京五輪以来。大会後に就任したトム・ホーバスHC(ヘッドコーチ)体制では初となる。JAPANのウェアに身を包み報道陣の前に姿を現わすと、開口一番、喜びを語った。

「今回、代表に3、4年ぶりぐらいに帰ってきて、このナショナルトレーニングセンターも(東京)オリンピックの時には多分来ていないので、すごく久しぶりなんですけど、こうやって帰ってこられて、僕としてもすごく嬉しいです。これまで富樫(勇樹)君とか(渡邊)雄太さんや(馬場)雄大さんとずっと一緒にやってきたんですけど、そういう選手たちとまたやれることを楽しみにしています。また、今までやったことない新しいメンバーともやれるので、すごく楽しみです」

ホーバス・ジャパンは昨年のワールドカップでアジア1位の結果を残し、48年ぶりに自力でのオリンピック出場権を獲得。参加を辞退していた八村だが、アメリカの地で仲間の戦いを見守っていたという。
「去年のワールドカップに出られなかったんですけど、そのなかでも僕もずっと試合を見ていて、オリンピックに出ることが決まってすごい嬉しかったです。こうやってまたオリンピックの舞台に戻れることに対してもすごく光栄ですし、楽しみだなと思っているので、そこは僕も思い切ってやっていきたいと思います」

日本(FIBAランキング26位)はワールドカップで5試合中3勝をあげたとはいえ、世界トップクラスのドイツ(同3位)とオーストラリア(同9位)には完敗。個々のサイズや技量ではどうしても遅れを取るなか、目標のベスト8を叶えるためには世界基準の能力を持つ八村の存在は不可欠だ。

本番まで残り4週間という限られた準備期間ではあるが、「彼(ホーバスHC)がやるバスケはすごく僕にも合っている」と自信を見せる。さらに、五輪本番の組み合わせについても言及し、「最初の1試合目、ドイツ戦が一番大事じゃないかなと思う」と、7月27日の初戦に照準を定めた。

日本は7月5日と7日、韓国代表と国内最後の強化試合を戦ったのち、決戦の地へ向かう。久々の日本のファンの前でのプレーに、「どれだけ僕らが成長しているかというのを見せられたら」と語った八村。名門レイカーズでスタメンを勝ち取った男のプレーに注目だ。

構成●ダンクシュート編集部

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