コ・ジンヨンから「私は何もしていない」 畑岡奈紗がエビアンへ“64”フィニッシュ

畑岡奈紗(右)はリスペクトするコ・ジンヨンと充実の4日間(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇ダウ選手権 最終日(30日)◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6256yd(パー70)

畑岡奈紗とペアを組んだ元世界ランキング1位のコ・ジンヨン(韓国)は「きょうは私は何もしていない」と振り返る。一気に冷え込んだ朝のスタートで出だし2連続ボギー。砲台グリーンの奥からの寄せが止まらなかった2番も、畑岡がロングパットを必死に2打で切り抜けてチームスコアをパーとした。

畑岡は後半14番から3連続バーディ。ペアのそれぞれがプレーして、ホールごとに良い方のスコアを採用するフォアボール方式で出した「64」の原動力となった。「4日間の中では一番自信を持ってできた」としつつ、「彼女も攻めていた結果だと思う。そんな中でもすごくいいセーブをしてくれたところがあった。それがあっての私のバーディだったと思う」。どこまでも謙虚に話す。

3度目の出場で、レキシー・トンプソンと組んだ2021年(12位)を上回る自己ベスト8位に入った。苦しむ中での戦い方が参考になるのも、世界ナンバーワンになった経験のある選手ならでは。「特にグリーン周りのプレー。同じチームで戦って、間近でより勉強になりました」と改めて感謝を口にした。

背中を預ける安心感(撮影/亀山泰宏)

1週のオープンウィークを挟んで今季メジャー第4戦「アムンディ エビアン選手権」(11日~/フランス・エビアンリゾートGC)が待つ。前週「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」ではメジャーで14大会ぶりに予選落ちを喫するなど、大目標に据える舞台で思うような戦いができていないシーズンを送ってきた悔しさは言及するまでもない。

ショットのつかまりに多少の不満を口にするものの、スイングの感覚は上々。試行錯誤が続くグリーン上でのプレーがポイントになるのは今季を通じたテーマでもある。「ここのグリーンはエビアンのグリーンにも近くて、ホントに読みが難しいなと思うところがあった。そこをうまくエビアンに生かしていけるように」

昨年は最終日最終組をプレーし、自己最高3位に食い込んだ。「もう、何をすればいいかは分かっている。それが試合中もできるように調整して、自信を持ってエビアンに行ければ」。リスペクトする存在との夢のような72ホールからモードを切り替えた。(ミシガン州ミッドランド/亀山泰宏)

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