ファーウェイがHarmonyOS NEXTを年内に製品に搭載―中国メディア

ファーウェイは広東省東莞市内で6月21日から23日まで開催した「ファーウェイ開発者会議2024」で、HarmonyOS NEXTを年内に各種機器に搭載すると発表した。

華為技術(ファーウェイ)は広東省東莞市内で6月21日から23日まで開催した「ファーウェイ開発者会議2024(HDC)」で、HarmonyOS NEXT(ハーモニーOSネクスト)を第4四半期(10-12月期)に各種機器に搭載すると発表した。中国メディアの東方財富網が伝えた。開発者などに向けたベータ版の提供は同発表と同時に始められた。

HarmonyOSの最初のバージョンが正式発表されたのは2019年8月19日で、約1800日後の現在までに搭載機器など関連デバイスは9億台を突破した。また、開発者は254万人以上に達した。同社スマートフフォンのPura 70シリーズの24年1-5月の出荷台数は前年同期比68%増で、旗艦携帯電話全体の出荷台数は同72%増だった。

ファーウェイで端末ビジネスグループやスマートカーソリューション事業の責任者などを務める余承東常務取締役はHarmonyOSについて、OpenHarmonyによって構築された全シーン対応型のスマートOSであり、中国で開発されたため中国側が制御できると説明し、さらにHarmonyOS NEXTはOS基盤を全面的に改めて構築し、ソフトウェアの根幹技術を革新すると同時に、システム構造の大胆な革新とソフト、ハード、コア、クラウドの深い統合により、アプリケーションを円滑に作動させることで、全体性能を30%向上させたと述べた。また、根本部分から秩序あるルールと管理メカニズムを構築することで、ユーザーにスマートさと安全性を提供するという。

余氏は、Harmony用アプリケーションの開発はすでに全面的なラストスパート段階に入っており、現在までに5000種の重要アプリケーションがHarmonyOS環境での利用に向けた開発を行っており、1500種以上がすでにストアに登録されたと説明した。

HarmonyOS NEXTは端末とクラウドの垂直統合という全く新しい方式を採用しており、HarmonyOSの誕生以来、最大のバージョンアップになる。HarmonyOS NEXTの大きな特徴は「デジタル世界での境界」を突破する性格で、例えばユーザーは携帯電話やタブレットなどの異なるデバイス間でアプリケーションをそのまま接続してコンテンツを自由に共有することで、「すべてのものの相互接続」を真の意味で実現できるという。

HarmonyOS NEXTは初めて人工知能(AI)能力を組み込み、AIGC画像生成、AIGC音声修復、AI画像認識などを実現する。さらにファーウェイが開発したAI言語モデルの盤古大模型5.0(パングー・ビッグモデル5.0)により、アシスタント機能である小芸(シャオイー)の能力が大幅向上した。小芸はナビゲーションバーと一体化し、どのようなアプリケーションの利用時でも画面に呼び出すことができ、テキストや画像などを小芸に与えるだけで、文章を高効率で処理し、画像を認識し、文書を分析することができる。

HarmonyOS NEXTは年内の搭載予定の発表と同時に開発者とパイオニアユーザー向けのベータ版の提供を開始した。計画によれば、HarmonyOS NEXTは今年8月までにファーウェイの「Pura 70」など7機種の端末に搭載される。24年末には改めて正式版をリリースし、スマートウオッチやイヤホン、スマートグラスなどの端末もHarmonyOS NEXTを利用することになる。(翻訳・編集/如月隼人)

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