『1122 いいふうふ』監督:今泉力哉 & 脚本:今泉かおり 撮影中に家に電話して確認しました【Director’s Interview Vol.419】

今どき夫婦のリアルな本音に踏み込んだ描写で、「妻に読ませたくない」「夫に読ませたい」と既婚者をざわつかせた漫画「1122(いいふうふ)」。ミレニアル世代のこのマリッジ・ストーリーが、Prime Videoの連続ドラマとして現在世界独占配信中だ。実写化を手がけたのは今泉力哉監督。そして今回は、脚本を実の妻である今泉かおりが担当するという「その手があったか」的な驚きの組み合わせが実現した。

映画・ドラマ作りといったクリエイティブな作業は、ときとして衝突も避けられないお仕事だが、監督として、脚本家として、そして夫婦としての共同作業は果たして如何に…!?お二人に話を伺った。

『1122 いいふうふ』あらすじ

妻・ウェブデザイナーの相原一子(高畑充希)。夫・文具メーカー勤務の相原二也(岡田将生)。友達のようになんでも話せて仲の良い夫婦。セックスレスで子供がいなくても、ふたりの仲は問題ない・・・だけど。私たちには“秘密”があるー。それは、毎月第3木曜日の夜、夫が恋人と過ごすこと。結婚7年目の二人が選択したのは夫婦仲を円満に保つための「婚外恋愛許可制」。二也には、一子も公認の“恋人”がいるのだった。「ふたりでいること」をあきらめないすべての人に届けたい——、30代夫婦のリアル・ライフ。一見いびつで特殊な夫婦の関係に見えるふたり。だけど、結ばれて“めでたしめでたし”で終わる物語のその先は・・・?これは、「結婚」という〈ハッピーエンド〉の続きにある物語。

夫が監督、妻が脚本


Q:今泉監督から脚本担当としてかおりさんを提案されたとのことでしたが、それを受けていかがでしたか。

かおり:ぜひやってみたいと思いました。

Q:今泉監督からの仕事のオファーは、これまでもあったのでしょうか。

かおり:今回が初めてですね。

Q:一緒に仕事をすることは楽しみでしたか。

かおり:そうですね。もう10年ぐらいこういう制作に携わっていなかったので、逆に頼りにできていいなと。

『1122 いいふうふ』今泉力哉(監督)、今泉かおり(脚本)

Q:原作を脚色するにあたり、今泉監督からかおりさんへリクエストなどはあったのでしょうか。

力哉:いや、何も言ってないですね。映画やドラマで原作があるときは、元々自分では書いていなくて、『愛がなんだ』(19)や『アンダーカレント』(23)でご一緒した澤井香織さんに脚色をお願いすることが多いんです。でも今回は、妻が仕事を辞めて家にいたこともあり、題材が題材だし夫婦でやるのも面白いんじゃないかと。

プロデューサーの佐藤順子さんは昔からの知り合いで、映画館でバイトしていたときの上司なんです。自分が食えないときから全部知っているような人なので、「妻と一緒にやるのは面白いですかね?」と相談してみました。妻は商業作品の脚本執筆は初めてだったので、書けるかどうかは分かりませんでしたが、これまで僕が作ってきた映画の脚本を読んでもらったり、編集も見てもらったりしていたので、「なんかやれると思うんですけど」と。そうしたら「もしかおりさんがやるって言ったら、お願いしてみようかな」と言ってくれたんです。

でもその前に、成立はしなかったんですけど、妻が佐藤さんと一緒にちょっとしたプロット(脚本の前に全体の構成や流れをまとめたもの)や脚本をやっていたことがあって、その信頼もあったのかもしれませんね。確かあっちが先だよね?

かおり:いや『1122いいふうふ』が先で、最初にプロットを書いてみて、それで脚本もやるかどうかを決めようという感じだったかな。

力哉:『1122いいふうふ』が先だったのか。

かおり:『1122いいふうふ』のプロットを書いた後に、そのプロットを読んだ佐藤さんから別作品のプロットのお手伝いも振られた、という流れですね。だから『1122いいふうふ』が先です。

力哉:それで妻が書いたプロットを佐藤さんに確認してもらって。で、これなら任せられると思ってもらえて、脚本も担当したという感じでしたね。僕からは、こうしたいとか、ああしたいとか特に何の指示もしてないです。まず好きに書いてもらって、そこから調整していく感じでした。

意見が違った脚本作り


Q:第一話は原作に忠実に作られている印象を受けました。漫画を連続ドラマに落とし込むことはいかがでしたか。

かおり:原作のあるものを初めて脚本にしたのですが、原作全部を入れることはできないので、漫画の面白さを伝えつつも、何を落として何を残すか、そして何を付け加えるかという作業が大変でした。でもそこはプロットの段階である程度決めておいたので、脚本はそれに肉付けして作る感じでしたね。

Q:脚本を書いている途中で、今泉監督に相談したことはありましたか。

かおり:書いている途中はないですね。書き上がったものを読んでもらいました。

力哉:今考えたら、原作モノを書いたこともないのに何で依頼したんだろうと(笑)。しかも初めてなのに何で書けたのか謎ですよね。何となく出来るだろうと思って仕事を振ってはみたものの、出来ている理由が分らないですね。すごいです。

Q:初稿があがった後は、どのようなやりとりがあったのでしょうか。

力哉:最初はちょっと長かったので、どこを落とすかの話が出ました。Amazonの作品は地上波と違って尺がガチガチに決まっているわけではないので、どこまで調整して、どれくらい切らなきゃいけないかは結構曖昧でした。各話ほぼ1時間ぐらいのドラマになっていますが、脚本改稿の過程で、もっと短くてもいいという話も出たんです。でもそうなると表現できることも変わっちゃう。あとは物理的な予算や撮影日数も含めて、いろいろと試行錯誤していった感じですね。直す方向性に関しては、二人の間に意見の違いもありました。「ここ、いらないんじゃない?」と言うと、「そこは絶対落とさない方がいいよ」とか(笑)。結局そういうところは残したのですが、できあがってみたら絶対にあってよかったシーンでしたね。あとは細かい部分ですけど、例えば「頷く」とか、役者の動きのト書きが結構細かく書かれていて。でもそこは俳優に任せていいんじゃないと、僕が書き直す際にちょっと消したりしましたかね。

『1122 いいふうふ』今泉力哉(監督)、今泉かおり(脚本)

Q:かおりさんも監督をされていたが故に、画を想像してト書きを書かれたのでしょうか。

かおり:そうですね。これぐらい間を空けて欲しいとか、間を空けて欲しいがために「ちょっと頷く」とか。結構入れてしまいました。

力哉:やっぱり脚本家というより監督だなと。だからそういう話になったときは「監督をしたら?」と思いました(笑)。たぶん頭で見えているものが、僕よりも具体なんだと思う。俺は具体で想像して撮ることはないので、もうそこはタイプが違う。そういう細かなニュアンスも書き込む脚本だったら、たぶん僕が撮るよりは本人が撮った方が面白くなると思いますね。

Q:“今泉力哉が演出をする”ということは念頭にあったでしょうか。監督の作風はかおりさんが一番ご存知ですよね。

力哉:そこまで意識してなかったと思いますよ。僕の映画をすべて観ているわけでもないですし。実は『愛がなんだ』も観てない(笑)。でも逆にそれが良かった。

かおり:原作を読んで、渡辺ペコ先生もセリフにすごくこだわりのある方だと思ったので、あまり原作から変えずに書き進めました。一方、夫もセリフにはこだわりがあると前々から言っていたので、語尾とかはそっちで好きに調整して、と伝えました。

力哉:その辺は、他の脚本家さんとやるときも、手を入れさせてもらえるかどうかは最初にちゃんと許可を取ります。

Q:俳優がセリフをアレンジすることについては、いかがですか。

力哉:ちゃんと脚本を仕上げていれば、脚本から逸脱する俳優ってそんなにいません。ただ、俳優が生理的に言いにくい場合などは、脚本家さんにリスペクトを持ちつつも現場で微妙に調整することはありますね。でも、今回はアレンジとかそんなになかったです。優秀な俳優ほど、そのままで成り立たせてくれますね。

Q:以前は差し込み(撮影期間中に追加される一部分のシーンの脚本)を結構やられていたと聞きましたが、今回はどうでしたか。

力哉:今回は少ないですね。差し込みは、脚本家がいるかいないかが大きいです。自分でオリジナル脚本を作っている場合は、差し込むことも多いです。撮影前日まで「これ面白いかな?」とずっと悩んでいるので、少しでも面白くなりそうなら前日や当日にも差し込みます。スタッフやキャストに気を遣いつつですがね。

俳優によるキャラクター造成


Q:実際に完成したドラマを観て、かおりさんの想像と違っていたシーンなどはありましたか。

かおり:岡田さんが演じた二也は、岡田さんが作った二也になっていて、私が想像していた二也とはちょっと違いました。でもすごくいいなと思いました。私は、原作のクールな二也をイメージしていたのですが、岡田さんの二也はちょっと天然っぽい要素が入っていた。多分ご自分で解釈してやってくださったのだと思いますが、そこはすごくいいなと思いました。

高畑さんが演じた一子の方は、原作では背が高くてシュッとしたイメージがあったのですが、高畑さんはちょっと小柄なイメージだったので、もしかしたら原作と少し雰囲気が違うのかなと思っていました。でも喋り方やサバサバした感じなどをすごく意識して近づけてくれているようで、そこがとても良かったです。脚本に書いてあることだけじゃない、役者さんが考えて作ってくれたものを観て、画になると面白いなと思いました。

力哉:そっか、今聞いて思ったんだけど、二也は原作の感じでクールにやると、もう少し嫌な奴に見えると思うんだよね。岡田さんはちょっと天然で素直な方だから、そこは地に近いかもしれませんね。本人は天然と言われるのを嫌がっていましたけど。本当に真面目な方なんです。

『1122 いいふうふ』©渡辺ペコ/講談社 ©murmur Co., Ltd.

Q:高良健吾さん演じる志朗と西野七瀬さん演じる美月の夫婦も面白かったです。原作に忠実にしつつも、アレンジした部分はあったのでしょうか。

力哉:志朗は嫌われるキャラクターになりやすいから、高良さんも結構いろいろ考えたんじゃないですかね。

かおり:志朗は一番漫画っぽいキャラというか、あそこまで冷たい人って現実にいるのかなと。育った環境による何かがあるのか…。高良さんもその辺は難しかっただろうなと思いますね。

力哉:脚本にする際に、ちょっと足した部分があったよね。

かおり:そう。志朗は心境の変化を伝えるのに工夫が必要な人物だと思いました。だからドラマにするにあたり、実は子育てに悩んでいるという部分をわかりやすくしました。悩んでいたからこそ、ああいうふうにこじれちゃった。そこの描き方は難しかったですね。やりすぎると尺が伸びちゃうし。端折り過ぎると急に性格が変わったようになっちゃう。

力哉:高良さんが志朗に興味を持ってくれたのは、脚本の力もあったと思います。脚本を読んで志朗を演じる難しさがわかったと思うし、自分の中にあるものないもの含めて全て出す必要があると思ったんじゃないかな。志朗はすごく冷たく見えるし、動揺するような弱さも見せてくれる。高良さんはめちゃくちゃ真面目で繊細な方だから、今回の悩んでいる役と合っていた気がしますね。

かおり:志朗がお菓子のパッケージ文を読むシーンがありますが、あれは高良さんのアドリブでしたよね(笑)。

力哉:そう、最高でした。お菓子を食べた後、間があって、そしたらパッケージに書かれた創業(?)の年代を読み出すっていう(笑)。相手役の西野さんがその志朗の不器用な可愛らしさに惹かれて微笑むっていう(笑)。

Q:出演者たちが「動揺」し「うろたえる」グラデーション具合が印象に残りました。みなさん若い頃から場数をこなした俳優さんたちですが、どのように演出されたのでしょうか。

力哉:何も言ってないですね。1回やってもらって調整していくことが多いのですが、「こういうシーンなんで、このぐらいでやってください」とかは言いません。基本お任せです。大きな調整もそこまでしていません。あまり何もやってないって言うと、「用意スタート!」「カット!」しか言ってないみたいになっちゃいますけど(笑)。あれだけ経験のある人たちなので、調整も必要なかったです。それこそ、それぞれのキャラクターへの理解もありましたし。特に今回はあまり演出した記憶がないですね(笑)。

撮影中に家に電話して確認


Q:ト書きを結構書かれていたということですが、完成したドラマに反映されていたところはありましたか。

かおり:普通はシナリオ1ページで1分くらいかかるものですが、「俺がやると1.5倍になるから」と言われていました。だからその計算で書かなきゃいけないなと。それでもここはちょっと間を空けて欲しいなと、ト書きを書いていましたが、さっきの通り「細かいト書きはいらないから」ということで脚本上は省略されていました。でも完成したドラマを観ると、ある意味ドラマらしくない、映画でよく見るような間の空け方が至るところにありましたね。

Q:今回は連続ドラマゆえ、各話ごとに次への期待を繋げる必要があったと思いますが、その辺は脚本を書く際に意識されていましたか?

かおり:そうですね。各話の終わりにちょっと次を匂わせるような、次はどうなるのかな?というところで終わるように意識はしていました。

『1122 いいふうふ』©渡辺ペコ/講談社 ©murmur Co., Ltd.

Q:全7話、全体で7時間以上とかなりボリュームがありますが、連続ドラマを全部撮るのは初めてだったのでしょうか。

力哉:去年「からかい上手の高木さん」(24 TV)のドラマ版を撮影したので、連続ドラマを全話自分でやるのは2作目でしたが、ここまでの長尺ははじめて。自分でも過去最長の撮影期間でしたね。1時間×7話で7時間のはずが、6話だけ何故か90分あるんですよ(笑)。ちょっとAmazonさんに甘え過ぎました(笑)。今回は映画でご一緒しているチームやスタッフで、撮影も四宮さんですし、ドラマを撮っているというよりも、映画と変わらない感じがありました。ただ、毎回ラストを次に繋げることは、常に意識しながらやっていましたね。

Q:撮影中に相談するようなことはありましたか。

かおり:途中で家に電話かけてきたよね。

力哉:そうそう。現場で高畑さんがシーンの繋がり的に心情を迷った箇所があって。「こんなにすぐに気持ちが切り替わるかな」と。脚本の時点で僕が詰めとけば良かったんだけど、たぶん打合せで説得されていて、「あ、そうだよね。このシーンってこういうことね。分かった」ってなっていた。でもいざ俳優と向き合ったら、「ここ分からなくて」と言われて「そうですよね。俺も分かんなくて」となった(笑)。それで妻に電話して「何回か聞いた気がするんだけど、このシーンってさ、どういう感情なんだっけ?」と質問して。で、納得して。「温度感だけ調整してやってもらえれば、完成した際に気持ちは繋がっていると思います」と説明した上で演じてもらいました。

また二人でやってみたい


Q:撮影は四宮秀俊さんですが今回初タッグですか?

力哉:何度かやっていますね。最近だと『窓辺にて』(22)がそうですが、すごい昔に「午前3時の無法地帯」(13 TV)という本田翼さんとオダギリジョーさんの携帯ドラマをやりました。それは山下敦弘監督がメインで、僕は共同監督として何話かやったのですが、四宮さんとはそのときが初めてでした。それ以来ぶりで『窓辺にて』を一緒にやって、今回のオファーはその流れでした。

Q:今回はドラマ撮影ということで、カメラの台数は多かったのでしょうか。

力哉:台数は基本1台でした。ただ、撮影期間の問題もあって、カットバックが増えてきたところなどは2台にしていました。その辺は四宮さんが判断していましたね。「ここは2台でいこう」とか、「さすがにここは大事な芝居だから1台ずつやろう」とか。ほぼ四宮さんにお任せでしたが、気になったところは「ここは丁寧にやりますか」と、1台でお願いしたこともあります。

Q:連続ドラマということで、編集時に映画との違いを意識したところはありますか。

力哉:いや、そこまではしてないですかね。次回への引っ張りなんかは脚本の時点で出来ていますしね。ただ、1話や2話は音楽を多めにつけました。これは直前に、ドラマの「からかい上手の高木さん」(24 TV)をやった影響ですね。「からかい上手の高木さん」ではガンガン曲をつけて、これでも面白くなるんだと感じたので、それで今回も音楽を多めにつけていきました。ただ、ラブホテルのシーンなどは、ほぼ曲を入れていません。それは2人の時間になったら芝居で見せていきたいから。曲をつけるだけで簡単に盛り上がっちゃうし、雰囲気も変わっちゃう。静的なシーンは2人きりにしたいので、曲はつけなかったですね。

Q:2人の住んでいる部屋はすごくおしゃれで素敵な美術でしたが、細かい指示は出されたのでしょうか。

力哉:家にこだわりがあるところは原作に準じています。美術部的にもそこに一番予算を使ったんじゃないかと思うくらい、リフォームする勢いで実際ある場所に立て込んでくれました。細かい指示は出していませんが、四宮さんは画のことがあるから美術確認の際にいくつか指示をしていましたね。特に“なめもの*”などの指示はしていました。ここに棚があると助かるとか。(*なめもの:奥行きのある構図を作るため、被写体とカメラの間に置くもの)

Q:岡田さんがキッチンに立っている時に、棚で隠れて首から下しか見えないのも印象的でした。

力哉:あれは元々あった作り付けの棚なんです。あそこをどうするか実は迷ったんですが、いい感じに利用も出来るかなと。うまく使えましたね。

『1122 いいふうふ』今泉力哉(監督)、今泉かおり(脚本)

Q:そろそろ最後の質問です。またお二人でお仕事をしてみたいですか。

かおり:私はやりたいです。全然平気ですよ(笑)。

力哉:やるのは大丈夫ですけど、また揉めるのはちょっと嫌ですね。やっぱり家庭なんでね。でも逃げ場が無いから面白いですけどね。他の脚本家さんとやるときとはやっぱり違うなと。たぶんそのくらい深く衝突できていると思う。あと、僕じゃなくて他の監督とやったらどうなるのかは見てみたいですね。どれぐらい衝突してやり取りするのか、興味があります。

Q:かおりさんも、また監督をやってみたいですか。

かおり:いや、どうですかね。監督をやったのはもう14年くらい前かな。そのときはかなり大変だった記憶があるので(笑)。もうちょっと子供が大きくなって家を空けても良くなれば、またやってみたいですね(笑)。

力哉:僕が子供を見ればいいだけなんですけどね。いつも反省と感謝です。

監督:今泉力哉

1981年生まれ、福島県出身。2010年『たまの映画』で商業監督デビュー。13年『こっぴどい猫』でトランシルヴァニア国際映画祭最優秀監督賞受賞。主な作品に『サッドティー』(14)、『愛がなんだ』(19)、『his』(20)、『あの頃。』(21)、『街の上で』(21)、『窓辺にて』(22)、『ちひろさん』(23)など。また「時効警察はじめました(19/EX)や「杉咲花の撮休」(23/WOWOW)にも演出として参加するなど、精力的に活動している。最新作は映画『からかい上手の高木さん』(2024年5月31日公開)。

脚本:今泉かおり

1981年生まれ、大分県出身。地元の看護大学卒業後、大阪で看護師として務めていたが、映画監督という夢を追い求め、2007年に上京し、ENBUゼミナールで映画製作を学ぶ。卒業制作の短編『ゆめの楽園、嘘のくに』が2008年度京都国際学生映画祭で準グランプリとなる。また第7回シネアスト・オーガニゼーション・大阪(CO2)の助成対象作品に選ばれた『聴こえてる、ふりをしただけ』は、2012年ベルリン国際映画祭「ジェネレーションKプラス」部門で、子どもの心理描写を巧みな映像美で綴った演出が高く評価され、子ども審査員特別賞を受賞した。

取材・文:香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。

撮影:青木一成

『1122 いいふうふ』

6月14日(金)よりPrime Videoにて世界独占配信中

配信:Amazonプライム・ビデオ

©渡辺ペコ/講談社 ©murmur Co., Ltd.

原作:渡辺ペコ「1122」(講談社「モーニング・ツー」所載)

脚本:今泉かおり 監督:今泉力哉

出演:高畑充希 岡田将生

⻄野七瀬 高良健吾

吉野北人 中田クルミ 宇垣美里 土村芳

菊池亜希子 内田理央 芹澤興人 前原滉 橋本淳

市川実和子 片桐はいり 森尾由美 宮崎美子/成田凌/風吹ジュン

主題歌:「i-O(修理のうた)」スピッツ(Polydor Records)

企画・プロデュース:佐藤順子 製作・著作:murmur 制作プロダクション:Lat-Lon

2024年 / 日本 / 全7話

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