オジエ欠場の急展開から1-2制覇。豊田章男会長「嬉しい想定外をありがとう!」/WRCポーランド後コメント全文

 6月27日(木)から30日(日)にかけて、東欧ポーランドにて2024年WRC世界ラリー選手権第7戦『ラリー・ポーランド』が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは3台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走し、急きょ代役として出走したカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合優勝を飾った。

 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)も2位表彰台を獲得し、TGR-WRTはワン・ツーフィニッシュを達成。勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)も、大会前半は苦戦しつつも日曜日にペースを上げ、総合8位でフィニッシュ。合計で6ポイントを手にしている。

 今大会では、“レッキ”と呼ばれるラリー開始前のステージの下見走行中に、17号車のクルーとしてエントリーしていたセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組が一般車両との交通事故に見舞われるトラブルがあった。

 そこから、チームは急きょロバンペラ組に代役出場を打診。こうして出走したロバンペラ組69号車は、限られた時間のなかで準備を進めた。大会開始後には、デイ3にアンドレアス・ミケルセン(ヒョンデi20 Nラリー1)との首位争いを制して総合首位に浮上し、リードを保って見事今季2勝目を飾った。

 TGR-WRTの豊田章男会長は、残念ながら欠場となったオジエ組と急な代役を務めあげたロバンペラ組にメッセージを送っている。WRCラリー・ポーランド後のコメント全文は以下のとおりだ。

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今回のラリーではレッキ中の事故により17号車 オジエ組が急遽欠場となりました。オジエ、ランデ両選手を含め事故に関わった全員がすでに退院していること、改めて私からも報告いたします。

オジエ選手とランデ選手の走りを楽しみにされていたファンの皆さまには大変残念な思いをさせてしまいました。ポーランドでのWRC開催はトヨタ再参戦の2017年以来です。セブがポーランドの道をトヨタのクルマで走るとどうなるのか?私もとても楽しみにしていたので、欠場の知らせは本当に残念でした。ふたりにはまた違う道で、私たちファンがワクワクするような走りを見せてもらいたいと思います。

一方、チームからの急なお願いにも関わらず、「チームをサポートしたい」という思いで走ってくれたカッレとヨンネに心から感謝しています。「優勝を期待しているわけではない…」「少しでもチームの助けになってくれれば…」とヤリ-マティからも伝えられていたはずが、まさかの優勝。短い時間で最大限の準備をしてくれて、結果を残してくれたふたりには本当に驚かされました。カッレ、ヨンネ、嬉しい想定外をありがとう!

17号車から69号車への急転換も簡単なことではなかったと思います。それを成し遂げてくれたチームメンバーにも感謝しています。みんな、ありがとう!

そして、エルフィンとスコット、貴重な2位をありがとう!ふたりのおかげでTOYOTA GAZOO Racingはワン・ツーフィニッシュを飾れました。シーズンの折り返し地点となるこのラリーでワン・ツーフィニッシュを飾れたこと、マニュファクチャラーズタイトルに向けて大きな意味があると思っています。そして、エルフィンとスコットにとっても大きな意味のある2位だったはず。エルフィンとスコットはホームラリーに強い!ふたつのホームラリーを含むシーズン後半戦も期待しています!

シーズン後半戦もチームみんなで力を合わせて戦っていきましょう!

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team会長
豊田 章男

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