“息子”もダメージ不可避?ソン・フンミン父親の児童虐待疑惑は泥沼化 保護者は合意金5億ウォン要求

サッカー韓国代表キャプテンのFWソン・フンミン(31、トッテナム)の父親で、韓国国内でサッカースクール「SONフットボールアカデミー」を運営する監督ソン・ウンジョン氏が、自身を告訴した父母と争いを繰り広げている。

6月28日に公開された録音記録によると、ソン・ウンジョン氏を告訴した保護者A氏は今年4月、ソン・ウンジョン氏を代理する弁護士と会い、最低5億ウォン(日本円=約5835万円)の合意金を要求した。

A氏はソン・ウンジョン氏の弁護士に「私も弁護士と話しているじゃないか」とし、「“20億ウォン(約2億3338万円)でも良い。少なくとも5億ウォン以下にはしないでください”と話した。本当だ。世間に知らせず、円満に合意するとなれば、今はお金だけではないだろうか。少しだけ受け取るつもりはない。5億ウォン以上は受け取るべきだと思う」と伝えた。

そして、「ソン・ウンジョン監督とソン・フンユンも関わっている。合意するにはお金が重要だが、イメージ失墜と考えれば5億ウォンの価値でも足りない」とし、合意金を設定した背景を話した。ソン・フンユン氏はソン・フンミンの実兄で、SONフットボールアカデミーのコーチを務めている。

録音記録だけを見ると、A氏がソン監督、そしてソン・フンミンの大衆的なイメージを利用し、過度な示談金を要求しているように見える。

ただ、録音記録が公開された後、A氏の弁護人は「あたかも本人に過ちがなく、告訴人側に巨額の合意金を要求する人間のように言及しているが、これは2次加害だ」とし、「ソン監督は何の謝罪もせず、連絡もまったくない状態で、弁護士を通じて処罰不願書作成、言論情報提供禁止、サッカー協会への懲戒要請禁止を合意条件として提示した。被害者側は怒りの表現で感情的に話しただけで、真剣に、具体的に合意金に関して話したわけではなかった」と釈明した。

(写真提供=OSEN)ソン・ウンジョン氏

ソン・フンミンにも被害が?

ソン・ウンジョン氏及びSONフットボールアカデミーのコーチ2人は今年3月、児童福祉法上の児童虐待の疑いで告訴された。

現在、事件は検察に送致され、調査が進められている。

A氏の息子は、被害者支援施設の仁川(インチョン)東部ヘバラギセンターを通じて、ソン・ウンジョン氏、ソン・フンユン氏など含むコーチ陣が、アカデミー所属のユース選手に継続的、反復的に暴言・暴行を加えたと陳述した。体罰により、全治2週間の傷を負ったことも主張した。

告訴の事実が伝えられた後、ソン・ウンジョン氏は立場文を発表し、「最近、アカデミーの練習中にあった乱暴な表現と、体力トレーニング中になされた体罰(うつ伏せの状態にさせ、コーナーフラッグで太もも付近を殴る行為)に関して、現在、捜査が進行中だ」と明らかにした。

そのうえで、「告訴人の主張事実は真実と異なる部分が多い。アカデミー側は事実関係を歪曲することも隠すこともなく、加減なく明らかにし、捜査に積極的に協力している」と反論し、「心の傷を受けた子どもとその家族の方々に深い謝罪の意を伝え、このような議論を起こすことになった点について、国民の皆様にお詫び申し上げる」と伝えた。

結局のところ、両者の争いは“泥沼化”する雰囲気だ。双方の主張が食い違っているだけに、簡単に結論が出ることはない見通しだ。

何より、ソン・フンミンのイメージにも大きなダメージが及ぶ可能性がある。

ソン・ウンジョン氏は息子ソン・フンミンを幼少期に自ら指導し、現在の成功まで導いた人物として知られている。最近では本も執筆し、ベストセラーになったこともある。

ソン・フンミンは韓国サッカー界を代表するスター選手であり、一般的な芸能人やアイドル以上の人気を謳歌している。そのおかげで、さまざまな分野の広告モデルとしても活動している。

ただ、今回のソン・ウンジョン氏と父母の争いによって、例えどんな結論が下されたとしても、ソン・フンミンは傷つくことになる。家族によって、ソン・フンミンまで被害を受ける雰囲気だ。

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