【新型フリード】CMソングはMrs. GREEN APPLEが書き下ろした!歴代モデルのCMについてもご紹介します

2024年6月27日、3代目となるホンダ フリードが発表されました。発表前から大注目の新型フリードですが、新CMでは人気アーティスト Mrs. GREEN APPLEがCMソングを書き下ろしています。いったい、どんなCMに仕上がっているのでしょうか。過去のものを振り返りながらご紹介します。

Mrs. GREEN APPLEがフリードCMのために書き下ろした!

新型フリードのキャッチフレーズは「ギュッと!FRRED」です。小さいボディサイズのなかに、荷物や人、さまざまな機能が「ギュッと」詰まっていることを示しています。

フリードは歴代、幅広い世代に親しまれているモデルとして人気を博しています。それでも、世の中にはフリードの存在をまだ知らない人はいる、と考えたホンダは、フリードと同じく幅広い世代から愛されている大人気アーティスト「Mrs. GREEN APPLE」にCMソングの書き下ろしを依頼。より多くの人にフリードの存在と魅力を伝えるべく、今回のCMが誕生しました。

そして新型フリードの発表当日、そのCM発表会がウェルカムプラザ青山にて行われ、ゲストにMrs. GREEN APPLEの3人が登壇しました。

Mrs.の大森氏「フリードと自分の想いが重なった部分を中心に描いた」

Mrs. GREEN APPLE(通称・ミセス)は2013年に当時高校生だったメンバーで結成された若手ロックバンドで、2022年には「ダンスホール」で日本レコード大賞の「優秀作品賞」、2023年には「ケセラセラ」で日本レコード大賞の「大賞」を獲得しました。現在YouTubeチャンネルの登録者数は350万人、2024年7月から開催するライブツアーでは、日本のバンドで最年少となるスタジアム開催が行われるほどの人気を誇っています。

そんなミセスが新型フリードのCMソングとして書き下ろした曲は「Familie(ファミーリエ)」で、彼らはこの新曲の制作にあたって大事にした部分があるといいます。それをメインボーカルを務め、ファミーリエの作詞・作曲を手がけた大森元貴氏は次のように語りました。

「フリードのために曲を作る、というよりも、それだけを意識するのではなくて、フリードの魅力や価値を考えるなかで、自分が共感できる(想いが重なった)部分を中心に描きました」

つまり、CMソングだからといってフリードだけにフォーカスするのではなく、いい歌詞やメロディを作り出す「キッカケ」をフリードから貰ったのだそう。では、大森氏はどんなキッカケをもらったのでしょうか。

「題名にしたFamilie(ファミーリエ)は、ドイツ語で『家族』を表します。色んなカタチの家族があるなかで、その誰に対しても当てはまる、フリードのあたたかい空間をイメージしてこの題名を選びました。また家族だけでなく、恋人やひとりでも居心地の良さを感じることができるフリードに寄り添った曲作りを意識しました」

Mrs. GREEN APPLEのメインボーカルを務める大森元貴氏。新CMソング「Familie」の作詞・作曲を手がけた。

続けて大森氏はファミーリエの歌詞についても触れ、「歌詞のなかに『僕に運ばれる街』という言葉があります。これは、フリードに乗りながら移り変わる景色を想像して、自分が人や物、景気を運んでいるんだ! という意識を感じてほしくて選びました」とアーティストらしい視点で新曲の魅力について言及しました。

こうした想いの詰まったファミーリエの制作エピソードについて聞くと、よりCMの中身が気になりますね。

フリードへの想いがギュッと詰まったCMは、6月27日から放映開始!

新型フリードの気になる新CMは、2024年6月27日から全国にて放映が開始されています。今回用意される新型フリードのCMは「AIR(エアー)」と「CROSSTAR(クロスター)」の2種類のバージョンです。

AIRは都会を駆け抜けながら、大切な家族(子どもや大切にしているぬいぐるみなど)を連れて、楽しいドライブをしていることを想起させます。一方のCROSSTARはアクティブなイメージにあった、アウトドアでの高い積載性や実用性をアピールしています。

またいずれもハイブリッドモデル「e:HEV」を主体としたCM構成となっており、エンディングにはモーター駆動をわかりやすく表現したシーンがあることもポイントです。

15秒という短い間に詰まった、フリードの魅力とそれにマッチした素敵な楽曲をぜひご覧ください。

「ちょうどいい」が世間に響いた初代フリード

これまで新型フリードのCMについてご紹介しましたが、歴代フリードのCMといえばキャッチフレーズや楽曲、出演者など、時代によって印象に残るものばかりです。そこでここでは、歴代フリードのCMについて少し触れてみようと思います。

2008年に登場した初代フリードは「This is サイコーに ちょうどいい Honda!」がキャッチフレーズで、ショーン・レノン氏出演のCMでした。三角と四角のイラストを使って、とてもわかりやすく「コンパクトさ」を伝えていたのが特徴で、今でも記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

このCMソングは、ショーン・レノン氏がフリードために書き下ろしたオリジナル楽曲「FREE」が起用されました。このオリジナル曲も相まって、初代フリードのCMはさわやかな雰囲気と、当時のホンダCMらしさ(=海外感)が組み合わされた非常に印象的なものでした。

2008年5月29日にデビューした初代フリード。163万8000円からという、今考えると非常に手頃な価格設定だった。

2011年に登場したフリードハイブリッドも当初はショーン・レノン氏が出演していましたが、以降は狂言師・野村萬斎氏や俳優・高田純次氏が出演するCMのほか、著名人を起用しないシンプルなものなどバリエーションを増やしながら放映されました。

「ちょうどいい」というキャッチフレーズはそのままに、時代の変化に合わせてCMのテイストが変化していった印象です。

「知るほど!乗るほど!フリード!」の2代目はCMに女性を起用

2016年に2代目へ生まれ変わったフリードですが、CMのキャッチフレーズは「知るほど!乗るほど!フリード!」。初代の成功を背景に、フリードという存在そのものが広く認知されたことから、キャッチフレーズにも車名が入っています。

CMソングはファレル・ウィリアムス氏の「ハッピー」が起用され、初代のCMと比較すると、よりカジュアルでポップな印象を与えるものでした。またCMのラストには「すべての人にちょうどいいHonda」という決めゼリフがありましたが、より多くの人にフリードの価値を広める、という気合がCMソングやキャッチフレーズから読み取れます。

CMの特徴は、白い背景に「ユーザーの声」がたくさん書いてありその上をフリードが駆け抜ける、というものです。多くの人が2代目フリードに触れて感じた感想を、CM内に散りばめるという斬新なテイストでした。

2016年9月16日にデビューした2代目フリード。1.5Lの「i-DCD」システムを搭載したハイブリッドモデルは27.2km/h(JC08モード)の低燃費を実現した。

CMのなかには、女優・蛯原友里氏や芸人「チュートリアル」の徳井義実氏が登場して、実際に広さをアピールする演出も含まれていました。さらに2019年のマイナーチェンジ実施時には、女優・小池栄子氏と俳優・東出昌大氏もCMに起用されました。

このCMで特徴なのは、女性がベビーカーを積んだり、ハンドルを握るシーンが含まれたり・・・と、女性にも扱いやすいクルマということを印象付ける場面が多く見られたことです。また、老若男女問わずいろんな人が登場して「すべての人にちょうどいい」をアピールしていました。

こうしたCMの効果もあり、2代目フリードは8年間というロングライフにも関わらず、2022年にはミニバンの新車販売台数で第1位を獲得するなど、その人気はモデル末期でも止まるところを知らない状況でした。

振り返ってみると面白い、フリードのCM

本日は新型フリードの新CMに関するご紹介と、歴代モデルのCMを振り返ってみました。こうして振り返ってみると、今でも印象に新しい初代のCMから新作に至るまで、フリードで魅力の扱いやすいボディサイズや広い室内空間、そして誰もが楽しむことができるクルマであることが、よく現れているもので、意外にも歴代CMのテーマは似ているようで興味深く感じました。

ただし新型フリードのCMは、今まで以上のチャレンジングさを感じられます。たとえばCMソングに日本人アーティストの楽曲を初採用しているところです。こうした、歴代の良さを引き継ぎつつ新しい挑戦を感じさせる新型フリードのCM。ぜひご覧になった際は、本日ご紹介したことを少し振り返りながらご覧いただければと思います。

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