ポール・ヘイメンは新生ブラッドラインを承認せず!マネー・イン・ザ・バンク予選は男女ともに白熱!

今回のスマックダウンは世界一有名なアリーナと呼ばれるニューヨーク州ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンから放送された。
ABEMAプレミアムで見られるこの会場で行われた歴史的大会と言えば、第一回目のレッスルマニア、ハルク・ホーガンの出場しない最初のレッスルマニアであるレッスルマニア10、クリス・ベノアとエディー・ゲレロによる感動的なフィナーレのレッスルマニア20などが挙げられる。

番組は車で乗り付ける”新生”ブラッドラインがそのまま会場に姿を現す場面からスタートする。先週の放送で衝撃的な登場を果たしたジェイコブ・ファトゥの姿はなく、ソロ・シコア、タマ・トンガ、トンガ・ロアとポール・ヘイメンの4人に超満員の会場からは大ブーイングが浴びせられる。
それを打ち消したのはビジョンに映し出された、同じく車で乗り付けたコーディ・ローデス、ランディ・オートン、ケビン・オーエンズの3人の姿だった。3人はそのままブラッドラインとのリング内外での乱撃戦を始めてしまい、会場は早くも大熱狂に包まれる。オーエンズがロアをテーブルに寝かせての観客席のフェンスを使ったスワントーン・ボムを炸裂させ、ブラッドラインはバックステージに戻っていく事になる。そこに登場したニック・アルディスGMはセキュリティーをリングに上げて、コーディたちを抑えようとするがこれまでのうっぷんもあってか、セキュリティー相手にそれぞれがスタナー、RKO、クロスローズを炸裂させる。
「今日ここで終わらせよう!」と強くアピールするコーディたちだがニックGMはNYPDによる強制連行で3人を会場から送り出し、ようやく会場は落ち着く事となった。

この日のオープニングマッチはキャンディス・レラエ対ジェイド・カーギル対ティファニー・ストラットンの女子マネー・イン・ザ・バンク予選。体格で劣るキャンディスがティファニーとの共闘や裏切りで本戦出場への執念を見せる。ジェイドもその超人的パワーで2人を圧倒するも、キャンディスのタッグパートナーであるインディ・ハートウェルから襲撃されて戦線離脱。キャンディスはここが勝負どころとばかりにティファニーにライオン・サルトを狙うが、これをヒザで迎撃したティファニーが最後はプリティエスト・ムーンサルト・エバーで本戦出場を果たした。

続けての男子マネー・イン・ザ・バンク予選はNBAのスーパースターがリング上で対峙するという、WWEらしさの爆発する試合となった。
LAナイト対ローガン・ポール対サントス・エスコバーで行われるこの試合前には最前列で観戦する地元ニューヨーク・ニックスのジェイソン・ブランソンが紹介され、観客からは大声援を浴びる事になる。
しかしローガンは入場時に「このマディソンでの勝ち方を知っている男を連れてきた」と言ってニックスにとっては天敵ともいえるインディアナ・ペイサーズのタイリース・ハリバートンを帯同して登場する。ニックスを今年のプレーオフのベスト8で撃退したペイサーズの主力選手だけに、会場からは試合そっちのけで「ファック・オフ(失せろ)!ペイサーズ!」というチャントも起こる中、エスコバーへの雪崩式バックドロップで叩きつけたナイトへのローガンのスワントーン・ボムなど、3人の持ち味が出た展開となる。しかし最後は後方回転エビ固めを切り返したナイトがローガンから3カウントを奪った。
試合後はブラスナックルを拳にはめたハリバートンがリングに上がると、ナイトに襲い掛かろうとするが、それはイスを持ったブランソンもリングに上がってけん制した事により対峙するまでにとどまった。ローガンとハリバートンをバックステージに追い返すと、ナイトとブランソンは会場からの大歓声に両手を挙げて応えていった。

もう1試合行われた女子マネー・イン・ザ・バンク予選はジェイド・カーギル対ナオミ対ブレア・ダベンポートによって争われた。ビー・プレストリーのリングネームで日本でも活躍したブレアが遂にスマックダウン・デビューを果たしたが、破天荒なフットスタンプで会場を沸かせたものの、WWEでのフィニッシャーとしているカミゴエが不発に。さきほどの予選でインディに邪魔されたジェイドが登場してお返し。最後はそのインディにナオミがババ・ボムを決めて本戦出場を決めた。

そしてこの日の最大のイベントとしてブラッドラインの承認セレモニーが行われる事になる。ソロ、タマ、ロア、ポール・ヘイメンがリングに上がり、まずヘイメンが前口上を述べようとすると、それを遮ったソロがジェイコブ・ファトゥを呼び出す。そしてソロはブラッドライン承認セレモニーとして、タマ、ロア、ジェイコブにそれぞれブラッドラインの”一族の長”としての自身の承認を求める。3人は次々とソロへの忠誠を誓い、最後にソロは取り出した”一族の長”の証である赤いレイを取り出し、ヘイメンに「最後のチャンスだ。承認しろ」と言ってこれを渡す。
恐怖で顔を引きつらせながら、ヘイメンは「わたしは承認します、あなたが”一族の長”ではないことを」と涙ながらに返答。これに怒ったソロはサモアン・スパイクでヘイメンを一撃。しかしこれでも終わらず、ジェイコブのダイビング・ヘッドバットに続けてヘイメンを場外に引きずり下ろすとアナウンステーブルへのトリプル・パワーボムを炸裂させ、完全にノックアウトしたヘイメンを後目に、最後は4人でのブラッドライン・ポーズで今回の放送は終了した。

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