ハンガリーがEU議長国就任、トランプ氏に共鳴も影響力限定か

Boldizsar Gyori Philip Blenkinsop

[ブダペスト/ブリュッセル 1日 ロイター] - ハンガリーが7月から欧州連合(EU)議長国を務める。トランプ前米大統領を模した「欧州を再び偉大に(MEGA)」とのスローガンを掲げるが、EUは6月の欧州議会選を受けて移行時期にあるため、影響は限定的にとどまるとみられている。

ハンガリーを巡っては、オルバン首相が民主主義の規範を巡りEUと何度も対立してきたことから、欧州議員の間で議長国就任を認めるべきか疑問視する声も上がっていた。

議長国の役割には議題設定、外交とユーロ圏の問題を除く分野での加盟国会議主宰、加盟国間のコンセンサス模索、法案に関する欧州議会との調整などが含まれる。

アナリストは新たな欧州委員会と欧州議会の新議員が本格的に活動できるまでに数カ月かかるとみている。

このため、ハンガリーが重視する課題に共感する可能性のある極右勢力が先の欧州議会選で躍進したものの、同国が議長国として政策を推進する能力は限られそうだ。

ハンガリーはこれまで、西バルカン諸国のEU加盟、不法移民対策、経済競争力強化などを優先課題に挙げている。

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