【京都大作戦】今週末は雨予報だけど開催できる!?過去~2024年最新の天気傾向を徹底解説

今週末は、京都で10-FEETの主催する野外音楽フェスティバル、「京都大作戦」が開催されます。過去には台風や豪雨の影響で中止になったこともあり、梅雨のピークと重なる時期に開催されるため、雨の動向が気になります。
過去の天気をもとに傾向を知り、2024年のフェス当日の天気や気温について確認していきましょう!

京都大作戦とは

京都大作戦(きょうとだいさくせん)とは2007年から行われている野外音楽フェスティバルで、主催はロックバンドの10-FEETです。初年度は2007年ですが、台風4号の影響で中止となってしまったため、実際に行われたのは2008年以降となります。
開催時期は概ね7月上旬から中旬で、4日間の開催となった2019年は6月末に前半2日間が行われました。近畿地方の梅雨時期と重なり、梅雨末期で大雨となることもあります。

会場の京都府立山城総合運動公園はどんな場所?特徴やアクセス方法とは

京都府立山城総合運動公園は、京都府宇治市にある公園で、「太陽が丘」とも呼ばれています。面積は約108haと東京ドーム23個分ぐらいで、京都府内の都市公園では最大の広さです。
普段は車で行くことができますが、フェス来場者は会場へ車で行くのはNGで、京阪宇治線の宇治駅および近鉄京都線の大久保駅からは、当日はシャトルバス(有料)が運行されます。

京都大作戦の天気の特徴

ここからは、平年のこの時期や過去の開催期間(※中止となった年を除く)の天気を、南西方向に約6.4km離れた京都府・京田辺のアメダスで見ていきましょう。

・平年7月上旬の天気とは

平年(1991-2020年)では、近畿地方は6月6日頃に梅雨入りし、梅雨明けは7月19日頃です。6月下旬から7月上旬は年間で最も降水量が多い時期で、南から湿った空気が流れ込んで梅雨前線が活発化すると、大雨となるおそれがあります。平成30年7月豪雨では、高気圧の縁辺や台風由来の湿った空気が流れ込んで2018年7月5日から8日かけて大雨となり、京田辺の日降水量は7月5日が131.0mm、7月6日は103.5mmという記録的な雨量となりました。
7月上旬の気温は、日最高気温が30.3℃、日最低気温は21.4℃で、梅雨特有の不快な暑さとなります。

・2015年~2023年の開催期間の天気・気温の傾向

<天気の傾向>

過去の開催期間中、京都府・京田辺のアメダスで1日に0.5mm以上の雨を観測したのは18回で、全体の約55%です。日降水量が最も多かったのは2019年1日目の43.5mm、2番目は2022年2日目の42.5mmで、それに加えて30mmを超えた日が3回あります。雨が降る場合は耐水圧や透湿性の高いレインウェアが必須で、足元は田植え状態となるため長靴がベストです。
なお、京都大作戦は過去に悪天候が理由で中止になったことが、①2007年7月15日、②2018年7月7~8日、③2021年7月10~11日(コロナ感染の影響も含む)の3度あります。この時期に注意すべきは梅雨前線の位置と台風や低気圧の動向です。
2007年7月15日は、前日に鹿児島県の大隅半島へ上陸した台風4号が、伊豆諸島を通過して東海上へ進みました。2018年7月7~8日は梅雨前線が活発化し、西日本を中心に記録的な大雨となりました。2021年7月10~11日は梅雨前線が北上して、上空には寒気が流れ込む一方で南からは暖かく湿った空気が流入し、大気の状態が不安定となりました。

<気温の傾向>

全体的な傾向としては、雨が降ると気温の下がることもありますが、30℃以上の真夏日となることがほとんどです。過去の開催期間中、京都府京田辺の最高気温は平均すると31℃ぐらいですが、35℃超えの危険な暑さとなった年もあります。過去最高気温が一番上がったのは2022年1日目の37.2℃で、次いで2011年2日目の36.7℃です。体温を上回る暑さですので、本来であれば屋外での活動は控えた方がよい気温です。コンクリートの地面では照り返しもあり、日差しでも体力が奪われますので、晴れる場合は最大限の熱中症対策が必要になります。

・昨年2023年の天気詳細

2023年の開催期間中、1日目は西日本に梅雨前線が掛かりましたが、2日目は前線が南下して晴れ間が戻りました。
1日目の7月1日は、明け方の5~6時台は雨が降りましたが、その後は天気が回復へ向かいました。最高気温は25.8℃と平年を下回りましたが、湿度が高く、ムシムシした暑さとなりました。
2日目の7月2日は、よく晴れて日差しが届き、気温がグンと上がりました。12時台には30℃に達して、最高気温は32.9℃を観測しました。湿度は前日より下がり、蒸し暑さは幾分解消されましたが、日差しに体力を奪われ、熱中症のリスクは高かったと考えられます。

2024年の京都大作戦の天気はどうなる?

この週末にかけて、梅雨前線が南北に移動しながら本州付近に停滞し、前線上を低気圧が度々通過するでしょう。1日(月)時点では、低気圧の通過のタイミングは3日(水)から4日(木)と、7日(日)から8日(月)頃の予想ですが、まだ動向が不確実となっています。また、南からは湿った空気が流れ込み、大気の不安定な状態が続きそうです。
6日(土)は、次第に梅雨前線が南下するため、雲に覆われて、午後ほど雨脚が強まりやすいでしょう。気温は32℃ぐらいまで上がり、朝晩も気温が下がらず、まとわりつくような暑さとなりそうです。
7日(日)は、梅雨前線上の低気圧が通過する可能性があり、雨や風が強まるタイミングがあるでしょう。この日も気温が高く、日差しは控えめでも蒸し暑くなりそうです。
今年2024年の京都大作戦も大雨で田植え状態となってしまいそうです。参加を予定されている方は、最新の天気予報や防災情報を確認するとともに、大雨や強風への備えを万全にしてください。夏フェスの大雨や強風、熱中症対策はこちらで解説しています。事前に確認し、フェスの準備や当日の安全確保にお役立てください!

<参考>
・京都大作戦公式サイト
https://kyoto-daisakusen.kyoto/24/

・気象庁 過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

© 株式会社ライフビジネスウェザー