「驚くべき偉業」”格上”日本を撃破!! 2年ぶりの優勝に仏メディア歓喜「洗練された決勝戦」「日本は才能に溢れた緊密なチーム」【ネーションズリーグ】

現地6月30日、バレーボール最強国決定戦「ネーションズリーグ(VNL)」は男子ファイナルラウンドの決勝が行なわれ、日本代表(世界ランク2位)はフランス代表(同5位)と対戦し、セットカウント1-3(23-25、25-18、23-25、23-25)で敗れた。悲願のVNL初優勝は逃したが、主要国際大会47年ぶりとなる価値ある銀メダルを掴んだ。

東京五輪金メダリストのフランスに先制された日本だったが、第2セットは西田有志の弾丸スパイク、エース石川祐希のバックセンター攻撃が機能して、すぐに取り返した。しかし、相手の高いブロックに加え、パワフルな強打と日本に負けないレシーブ力でボールをつなぎ得点に結びつけるなど、フランスの隙の無い攻撃で第3セットを奪われる。王手をかけられた第4セットは一時同点に追い付くも、最後は相手の底力に屈した。

2年ぶり2度目のVNL金メダルを獲得したフランスには、母国メディアから歓喜が上がっている。バレーボールをはじめ、サッカーやラグビー、テニス、バスケットボールなどフランスを代表するスポーツのあらゆる情報を日夜配信しているスポーツ専門メディア『Equipe-France.fr』はネーションズリーグ決勝戦を速報で伝え、母国の優勝を称えている。
記事では「フランスが真の使命を果たす。レ・ブルー(チームの愛称)はチャンピオンだ! 決勝で日本を4セット目で破り、ネーションズリーグを制した」と、世界ランク上位の日本を撃破したことに興奮を抑えられなかった。「フランスのバレーボール・チームは今週末、ポーランドのウッチで驚くべき偉業を成し遂げた。レ・ブルーは、まずイタリアに、次にポーランドを、そして最後に日本を破り、見事な勝利を収めた。このVNLでの勝利は、東京五輪に続きタイトル防衛を狙うパリ五輪に向けて良い結果をもたらした」と強豪を次々なぎ倒し、ファイナルまで勝ち進んだチームに賛辞を送った。

加えて、「この勝利は、優勝候補としての地位をより強固なものにし、パリ五輪を1か月後に控えた彼らの自信をさらに高めている。歴史的な2冠に向けて、オリンピック王者は自信に満ち溢れている」と五輪連覇に向けて、今大会の結果は大きな弾みをつけると強調している。

対戦した日本についても記述しており、「非常に洗練された決勝戦」と高く評価。1点の重みが勝敗に直結する攻守でレベルの高いゲームだと振り返っている。

「ジャン・パトリを中心としたフランスは決勝ラウンドで疲労が蓄積していたにもかかわらず、日本との決勝戦では自分たちのゲームを遂行することができた。才能に溢れた緊密なチームである日本を相手に、彼らは挑戦に立ち向かえた。ウッチでの週末はフランスにとって真の勝利だった」

ホスト国としてパリ五輪に臨むフランス。今大会は準決勝でポーランド(世界ランク1位)戦、そして決勝戦で日本を破り、タイトルを獲得できたことは大きな自信を与えたようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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