仙台短編文学賞、7月1日から受け付け 選考委員は仙台出身の岩井俊二さん

岩井俊二さん

 第8回仙台短編文学賞を主催する実行委員会は1日、応募作品の受け付けを始める。ジャンル不問で、仙台、宮城、東北と何らかの関わりのある作品を募り、締め切りは11月15日。選考委員は映画監督の岩井俊二さん(61)が務める。
 岩井さんは仙台市出身、横浜国立大卒。1994年に映画監督としてデビューし、代表作は「スワロウテイル」「ラストレター」など。2023年公開の「キリエのうた」は、仙台市や東松島市などでも撮影された。23年度芸術選奨映画部門文部科学大臣賞。
 岩井さんは「応募される方々はきっと、これから向き合うであろう創作体験を生涯忘れることはないでしょう。そんな中から出来上がる作品はそれぞれに唯一無二。そう思うとこちらも責任重大ですが、どんな読書体験が待ち受けているのか、今から楽しみにしています」などとコメントした。
 自作未発表の日本語の小説に限る。400字詰め原稿用紙25~35枚程度とし、1人1編のみ。郵送の場合は締め切り当日の消印有効、メールは午後11時59分到着分まで。選考結果は25年3月に発表する。
 大賞の副賞は30万円。仙台市長賞、河北新報社賞、プレスアート賞、学生対象の東北学院大学賞は各5万円。大賞受賞作全文は河北新報と「Kappo仙台闊歩(かっぽ)」に掲載される。
 17年創設の仙台短編文学賞は、仙台市の出版社「荒蝦夷(えみし)」とプレスアート、河北新報社で実行委を構成。東北ゆかりの作家が毎回1人ずつ選考委員を務め、これまでに佐伯一麦、熊谷達也、柳美里、いとうせいこう、玄侑宗久、和合亮一、伊坂幸太郎の各氏が担った。連絡先は実行委事務局022(266)0911。

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