大阪メトロ『梅田駅』で『11mオーバーラン』運転士が本来切り替えない「鍵」を触ったことが要因

■梅田駅で11メートルオーバーラン 最大15分の遅れ発生

大阪メトロ御堂筋線の梅田駅で、列車が11メートル『オーバーラン』して停車したことがわかりました。
大阪メトロによると、7月1日午前9時13分ごろ、およそ1100人の客を乗せた『なかもず行き』の列車が梅田駅で停止位置を11メートル超えて停車したということです。

その後、列車は停車位置までバックし、およそ15分後遅れで出発しました。

客にケガはなかったということですが、このオーバーランの影響で後続の列車で最大15分の遅れが発生し、およそ1万人の乗客に影響がでました。

■本来停止信号でも「切」にしない「運転キー」を触ってしまったことが原因

大阪メトロによると、御堂筋線では駅に停車する際に、可動式ホーム柵と車両扉の位置を確実に合わせるために、自動で停止するようブレーキ操作を行う「定位置停止装置」による運転を行っています。

今回、当該の列車が中津駅から梅田駅に向かう際に、梅田駅の300メートルほど手前のトンネル内にある停止信号で停車した際に、運転士が「運転キー」(運転操作を行うための鍵)を「切」にしたことで、この自動停止装置=『定位置停止装置』への情報がなくなった状態になっていました。

次に停車する駅の300メートル手前以降に、「運転キー」を「切」にすると列車の情報が「定位置停止装置」に伝達されず、この自動停止装置が次の駅で作動しなくなることから、大阪メトロでは、本来「運転キー」は停止信号でも「切」にしない運用となっていました。

しかし、運転士は、300メートルほど手前の停止信号から出発した際に、運転キーを「入」にすれば、梅田駅では『定位置停止装置』が働くと思い込んでいたため、結果的に梅田駅でこの自動停止装置は作動せず、停止位置を11メートルオーバーランしたということです。

■「駅間などでの停車時に運転キーを操作しないよう徹底」

今回のトラブルを引き起こした運転士は5年3カ月の運転士キャリアがありました。

大阪メトロは「今回の事態を全乗務員に周知し、駅間などでの停車時には運転キーを操作しないよう徹底します」とコメントしています。

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